今日の国内市況:消費者金融懸念で株反落、債券軟調-為替ポンド安

東京株式相場は反落。アイフルの 私的整理を受けて収益環境の厳しさが再認識された消費者金融のほか、 民主党の金融行政の不透明感から保険や証券株も売られた。地価統計の 下落を反映し、不動産や倉庫株も安い。

日経平均株価の終値は前日比73円26銭(0.7%)安の1万370円 54銭、TOPIXは0.08ポイント(0.01%)安の939.44。

経営再建中の消費者金融アイフルが18日、「事業再生ADR手続」 という手法で私的整理を進めて経営再建を目指すことが分かった。アイ フルは値幅制限いっぱいのストップ安比例配分で、連想売りの影響で武 富士やプロミス、オリックス、三菱UFJリースなどノンバンク銘柄に 下げる銘柄が多かった。

また、不動産株も売られた。政策をめぐる金融界の波乱で財務環境 に悪影響が及ぶとの懸念に加え、国土交通省が17日発表した基準地価 (都道府県地価調査)では、東京と大阪、名古屋の3大都市圏の地価が 4年ぶりに下落し、収益環境の厳しさが嫌気された格好。地価下落で評 価損失の追加計上などが不安視され、中小不動産・住宅関連株が東証1 部の値下がり率上位に多数入った。含み資産関連の側面がある倉庫株も 安い。

債券相場は軟調、株価下げ渋りで連休前の売り

債券相場は軟調(利回りは上昇)。株価が反落後に下げ幅を縮める 中、あすからの5連休を前に売りがやや優勢となった。先物相場は午後 に入って下げに転じ、中心限月として約1カ月ぶりの安値圏で推移した。

東京先物市場の中心限月12月物は前日比16銭高い138円75銭で 始まり、直後にこの日の高値138円76銭をつけた。その後は138円70 銭を挟んでもみ合っていたが、午後に売りが膨らむと一時は16銭安の 138円43銭と、中心限月として8月17日以来の安値圏に到達。結局は 4銭安の138円55銭で引けた。日中の売買高は2兆2321億円。

前日の米債上昇や株安が午前の国内債券相場を支えた。米債市場で はフィラデルフィア連銀の製造業指数で項目別の雇用指数が悪化したこ とを受け、米10年債利回りは前日比9ベーシスポイント(bp)低下の

3.38%程度となった。また、国内株式市場では金融や不動産、素材関連 を中心に売りが膨らんで日経平均株価は一時150円を超える下げとなり、 債券市場では先物買いの要因と意識されていた。しかし、朝方の買いが 一巡すると午後にはじりじりと売り込まれた。

現物市場で新発10年物の303回債利回りは前日比0.5bp低い

1.33%で始まった。その後しばらく1.33-1.335%での小動きとなった。 午後に1時前以降に売りが膨らむと一時は1bp高の1.345%をつけた。 しかし、午後遅くには再び1.335%に戻している。

一方、超長期債市場では午後に買いが優勢となり、20年物の113 回債利回りは2bp低下の2.055%をつけている。藤井裕久財務相が18 日の閣議後会見で2009年度補正予算の一部執行停止に向けた基本方針 を決定し、予算の削減規模について「数兆円になる」との見通しを示し たことが支援材料となった。

ポンドが下落、英金融不安で売りが加速

東京外国為替市場では英ポンドが下落。英金融ロイズ・バンキン グ・グループの健全性に対する懸念を背景にポンド売りが加速した。

ポンドは対ユーロで一時、1ユーロ=0.90114ポンド付近まで値を 下げ、約4カ月ぶりの安値を更新。対ドルでは1ポンド=1.6400ドル を割り込み、一時1.6297ドルと今月4日以来の安値を付けた。

朝方はドル売り基調が続くと思われていたが、ロイズが政府資産保 証からの脱却を断念するとの英紙デーリー・テレグラフ(オンライン 版)の報道が流れると、相場はポンド売りに焦点が移った。結果的には、 ドル安の流れに一服感が出た。

英紙デーリー・テレグラフは17日、ロイズが英金融サービス機構 (FSA)の厳格な健全性基準を満たせるだけの十分な増資計画を提示 できず、財務省の資産保証スキーム(APS)からの離脱を断念せざる を得なくなったと報じた。ロイズは18日、資産保証をめぐって依然と して英当局と協議中だと発表した。

オーストラリアのウエストパック銀行は、今後ポンドが下落し、イ ングランド銀行(英中央銀行)は資産購入プログラムを拡大する公算が 大きいとの見方を示した。英国の経済指標がリセッション(景気後退) からいまだ脱却していないことを示唆しているためという。

ドルは今週、ユーロやオーストラリア・ドルなどに対して年初来安 値を更新する展開が続いたが、週末を控えたこの日の東京市場ではドル 買いが優勢となった。

前日に約1年ぶりのドル安値、1ユーロ=1.4767ドルを付けたユ ーロ・ドル相場は一時、1.4679ドルまでユーロ売り・ドル買いが進行。 また、この動きにつられる形で、ユーロ・円相場も1ユーロ=134円台 前半から133円台後半までユーロが軟化している。

一方、ドル・円相場は1ドル=91円ちょうど前後から一時、91円 台半ば付近までドルが強含む場面も見られたが、クロス円(ドル以外の 通貨の対円相場)での円買いにドルの上値が抑えられ、その後は91円 前半まで値を戻している。

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