日銀が国債決済日に資金供給1兆円、6月末以来のレポ上昇を警戒

日本銀行は18日、連休明け24日 の国債決済集中日に備えて1兆円の資金を供給した。同日以降のレポ (現金担保付債券貸借)金利が6月末以来の水準まで上昇しているこ とを受けた。日銀が期末以外の特定日に焦点をしぼった資金供給を実 施するのは異例。

日銀は午後、24日受け渡しの翌日物の本店共通担保資金供給オペ 1兆円を実施した。同日は四半期末の国債発行の集中日にあたり、利 払い債の移転登録停止期間明けに伴う債券の大量供給も重なって、資 金手当ての需要が多い。

オペの入札結果では、最低落札金利が期内物の資金供給としては 3ベーシスポイント(bp)上昇の0.15%、平均落札金利は0.161%と 6月29日以来の高水準になった。

国内大手信託銀行の資金担当者は、期末に金利が上昇するのは普 通の現象だとみているが、日銀は6月末に資金供給を縮小して、金利 が予想以上に上昇してしまったことを警戒しているのではないかと指 摘した。

6月末の市場では、国内金融機関の資金需要は強くないとの見方 から国債買い現先オペの供給額を縮小したところ、レポ金利が急上昇 した経緯がある。

資金余剰でも運用慎重

この日の東京レポレートは、取引の中心となる25日受け渡しのス ポットネクスト物が前日比0.8bp上昇の0.150%と、6月26日以来の 高水準を記録した。午後のオペ後のレポ市場では、24日と25日受け 渡し分の資金調達希望が0.15-0.16%で高止まり。資金需要が根強く 残った。

国内証券のトレーダーによると、銀行は大型連休明けの資金運用 を前もって行うことに慎重になっており、資金の取り手が慌てた面も あるという。もっとも、巨額の国庫短期証券(TB)が発行されてい る状況では、日銀は十分な資金供給で市場を支える必要があると指摘 した。

24日は国債償還で5兆円超の資金が余る見通しで、潜在的な運用 資金は潤沢にある。東短リサーチの寺田寿明研究員も、「最終的には資 金がジャブジャブになるはずで、日銀も1日だけの資金供給にとどめ た」とみる。

ただ、コール市場で資金が余ってもレポ市場で不足するなど、市 場間で資金の流れが滞る場合があるうえ、金融機関によって資金が偏 在しやすい。無担保コールでは9月期末越えの資金調達意欲は高まっ ていないが、レポ金利の上昇をきっかけに期末の資金繰りに対する警 戒感が高まる可能性もある。

午後に実施された期越えの8000億円の全店共通担保オペ(期日 10月8日)では、平均落札金利が前日の本店オペ(期日10月2日) より0.8bp高い0.148%に上昇している。

レポとTB

TB3カ月物は毎週5.7兆円発行されているが、利回りは0.15% 程度と、多額の発行量の割りには低すぎるとの指摘もある。在庫を抱 えるディーラーは、日銀による手厚い資金供給によって、レポ金利の 低位安定が続くとの信頼感があるためだ。

大手信託銀の担当者は、日銀がレポ市場のサポートから手を引く と市場で懸念されることを、日銀自身も警戒しているのではないかと みる。過度の資金余剰は市場機能を低下させるリスクもあるが、現在 の巨額のTB発行は日銀の金融調節の支えが不可欠な面もある。

CP買い入れ応札ゼロ

日銀が実施したコマーシャルペーパー(CP)買い入れオペ3000 億円の応札額はゼロだった。同オペは応札額が通知額を大幅に下回る 札割れが続いており、応札額がゼロになるのは6月5日に次いで2回 目。

CP市場では、日銀の低利貸し出しである企業金融支援特別オペ を背景に発行金利が大幅に低下しており、日銀が設定する買い入れ下 限利回り(残存期間1カ月超から3カ月以内の銘柄で0.4%)で売却 できる銘柄が少なくなっていた。

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