イタリアのジェラート業界は不況知らず、人気の秘密を世界に伝授

イタリアのアイスクリーム、ジ ェラートの製造会社は不況をものともせず国内市場で売り上げを伸 ばす一方、新鮮さが命のアイスクリーム製品の製造方法を中国人や 日本人に伝えることで世界に事業を広げようとしている。

ローマに本拠を置くジェラートメーカー団体、コンファルティ ジャナートによると、イタリアでは昨年、経済が1%縮小したなか ジェラート市場は約2%拡大し、19億ユーロ(約2550億円)の規 模に達した。新鮮なジェラートと工場生産分を含めたアイスクリー ム製品全体の昨年の輸出は43%増加し2億ユーロを超えた。

コンファルティジャナートの責任者のジャンカルロ・ティンバ ッロ氏は「イタリアのアイスクリーム・メーカーの多くは既に国外 で成功している。特に中欧や東欧ではそうだ」と述べ、「新たに開拓 されている市場は中国と日本だ」と指摘した。

アジアでは可処分所得の増加を受けてイタリア流アイスクリー ムの需要が伸びている。自然食ブームも追い風となり、工場生産さ れるアイスクリームよりも新鮮な材料で生産される伝統的なジェラ ートに関心が高まっている。ハンガリーやオーストリア、ドイツ、 オランダ、スペインでは、販売店の急増で品質を保証するジェラー ト協会が設立されている。

ティンバッロ氏によれば、イタリアン・ジェラート学校はキエ フやワルシャワ、プラハ、ブカレストに分校を開設。上海の商業会 議所はイタリアからジェラート職人の代表団を迎えて中国人を訓練 するという。

ジェラート大学

フレッシュ・アイスクリーム製造機器市場で世界最大手のカル ピジャーニ・グループ(本社ボローニャ)はインドや中国、日本を 含め世界100カ国余りに300のサービスセンターと11の支店を展 開している。同社の年間売上高は10年足らずで4倍の約1億5000 万ユーロに増加。同社が運営するカルピジャーニ・ジェラート大学 には、世界からジェラート職人を目指す受講者が毎年6000人集ま るという。

ローマで最も有名な老舗ジェラート店、ジョリッティを経営す るナッザレーノ・ジョリッティさんは「本物の自家製ジェラートが 食べたいなら、イタリアに来なければいけない」と話す。

イタリアのジェラートは、米国のアイスクリームに比べて脂肪 分が少ないことなどから、米市場への浸透が遅れていた。米国では 乳脂肪が少なくとも10%含まれないとアイスクリームとしては販 売できない。

ニューヨークから来たケイティ・ブロダリックさんは、ジョリ ッティでピーチ・シャンパン・チョコレート・ジェラートを食べな がら、「米国ではこれほど純粋な味は手に入らないわ。本物のピーチ を食べている感じで、何か秘密があるに違いない」と話す。

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