アストマックスの商品ファンド、運用成績でジム・ロジャーズ氏を圧倒

国内資産運用会社のアストマック スの商品指数連動型ファンドが、年初来騰落率で商品先物投資の世界で 有名なジム・ロジャーズ氏発案の商品指数など、他を圧倒している。貴 金属の比率を高め、農産物を組み入れない指数の採用が奏効した。

「アストマックスコモディティファンド」の年初来上昇率は2日 現在41.9%。ブルームバーグ・データが作成した日本を主要投資地域 とするヘッジファンド63本中1位だ。

アストマックスの小幡健太郎運用部長は、「連動先の指数が貴金属 に比重を置いており、高いリターンが得られた」と説明。期先物になる に連れ単調に価格が上昇するコンタンゴ(順ざや)が顕著な農産物に投 資しないことも、好パフォーマンスをもたらしたという。

ファンドはアストマックスが開発、算出するアストマックス商品指 数(AMCI)におおむね連動する仕組み。ブルームバーグの商品先物 指数の年初来騰落率ランキングで、AMCIは2日現在32%の上昇率 を上げ、36指数中トップ。国際的なUBSブルームバーグCMCI指 数(16%)やS&Pゴールドマン・サックス商品指数(1.9%)、ロジ ャーズ氏が手掛けるロジャーズ国際商品指数(10.7%)を上回る。

高いリターンの要因はエネルギー、貴金属、農産物といった指数 構成比の違い。東京工業品取引所に上場する商品を対象とするAMCI は、金や白金などの貴金属の基本配分比率が55%と、ロジャーズ国際 商品指数の7%やS&Pゴールドマン・サックス商品指数の3%を大き く上回ることが特色。

比率高い貴金属が上昇、組み入れゼロの農産物急落

主要商品先物の価格動向を年初来で見ると、構成比率が高い貴金属 が上昇した半面、組み入れていない農産物が低迷し、好成績につながっ た。2日現在の年初来騰落率を見ると、ニューヨーク商業取引所COM EX部門の金はプラス11%。一方、農産物はトウモロコシがマイナス 22%、小麦もマイナス20%と、いずれも大きく下げた。

AMCIが農産物を組み入れない方針であることも、パフォーマン スに好影響を与えている。農産物の先物価格には、金利だけでなく穀物 の保管費用も反映されるため、あらゆる先物の中でも期先物の価格が高 くなる傾向が顕著だ。このため、限月交代で価格が安い期近物から価格 が高い期先物に乗り換える際に発生するコストで損失を被りやすい難点 があり、「投資対象としてふさわしくないと判断した」と小幡氏は話す。

商品ファンド市場は拡大へ

商品先物会社のフジトミの斉藤和彦チーフアナリストは、「中国 をはじめとした新興国の景気拡大でインフレ警戒が高まりつつあり、商 品を対象としたファンドは今後拡大するだろう」とみている。

アストマックスの8月末の運用資産残高(ドル建て資産を含む) は387億円で、3月末の2.4倍に拡大。同社では、富裕層や機関投資 家に積極的にアピールし、残高拡大を目指す考えだ。

--取材協力:宋 泰允 Editor:Makiko Asai、Shintaro Inkyo

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