キャンバスがマザーズに新規上場、買い気配継続-抗がん剤

抗がん剤の開発などを手掛けるキ ャンバスが17日、東証マザーズ市場に新規上場した。開発中新薬の進 展期待などから買いが集まり、公募価格の2100円を大きく上回る価格 帯で買い気配となっている。午前11時現在の気配値は、公募価格比 56%高の3270円。約51 万株の売り注文に対し、102万株の買い注文。

エース証券の池野智彦シニアアナリストは、キャンバス株が人気化 した背景について「今年3月に創薬系ベンチャーの株価は大底を打ち、 底値から平均90%値上がりした。直近のヘルスケア関連のIPO(新 規公開)銘柄4社も、公募価格の2倍以上の価格で取引されており、環 境が良かった」と指摘した。

2009年以降に新規上場した企業数は、キャンバスを除き13社。 初値上昇率(初値と公募価格の差)の平均は42.3%となった。うちヘ ルスケア4社の初値上昇率は平均2%にとどまるが、初値形成後にじり 高となる流れがあり、直近までの公募比上昇率は大研医器 が142%、 JCLバイオアッセイ103%、大幸薬品90%、テラ418%となった。

キャンバスは2000年1月設立。正常細胞を傷つけないより良い抗 がん剤の開発を目指し、研究開発に取り組む。細胞周期に着目、がん細 胞内のDNA(デオキシリボ核酸)の損傷修復機能を阻害することで、 がん細胞のみを選択的に死滅させることを狙っている。

がん細胞を選択的に攻撃、武田薬と提携

臨床試験を行っているのは、ペプチド型候補化合物「CBP501」。 2007年3月に武田薬品工業と同化合物の事業化に向けて提携、現在は 悪性胸膜中皮腫や非小細胞肺がんを対象に、抗がん剤「シスプラチン」 と「ペメトレキセド」との3剤併用療法に関する第2相臨床試験(フェ ーズ2)を米国で実施している。このほか、「CBS9106」や「CB S2400シリーズ」などが開発初期段階にある。

2010年6月期業績予想(非連結)は、売上高が前期比8.3%減の 1億4800万円、経常損益が6億1000万円の赤字(前期から3億8900 万円の赤字幅拡大)。前期実績1株純資産(BPS)は929円。

キャンバスは上場に際して64万株の公募と9万6000株の売り出 し(オーバーアロットメントを含む)を実施。主幹事は三菱UFJ証券 が務めている。調達資金は研究開発費に充当する。

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