財務相:来年度予算で新政策を着実に反映-シーリング廃止

藤井裕久財務相は17日、官邸で行 った初閣議後の記者会見で、今後の経済財政運営について「民主党の マニフェスト(政権公約)を忠実に実行していくことが重要だ」との 考えを示した。その上で、子ども手当や公立高校の無償化などの新政 策について来年度予算で着実に反映させる決意を表明した。

藤井財務相は新政策について「外需から内需主導の経済に転換す ることは、非常に重要な仕事だ。経済発展の根っこになる」と強調。 また、「国民生活に直結するような資源配分をしなければならない」と も述べ、ばらまきとの批判には当たらないと説明した。

財政再建については「経済と国民生活だ。その国民生活を犠牲に した財政の健全化はあり得ない。財政健全化に特化する余り、経済を つぶすことはあり得ない。経済を立て直すことによって、結局、財政 も良くなる」と述べ、景気回復を優先する考えを示した。

一方で、自公政権下でのプライマリーバランス(基礎的財政収支) 黒字化や対GDP(国内総生産)比の債務残高削減などの財政再建目 標は正しいとの見解を示し、「いつ実現するかが民主党に残された問 題」と述べ、国家戦略局で検討すべき大きな仕事と強調した。

さらに、藤井財務相は通貨制度のアドバイザーとして、旧大蔵省 時代の同期でもある元財務官の行天豊雄国際通貨研究所理事長を特別 顧問として任命することも明らかにした。

シーリングは取っ払って当たり前

引き続き、財務省内で行った記者会見では、麻生前内閣が策定し た来年度一般会計予算の一般歳出の概算要求基準(シーリング)につ いては「取っ払って当たり前だ」と述べ、白紙撤回する考えを明確に した。新政策の実施のために来年度予算で必要な7.1兆円については 「財源の確保は大丈夫だ」と自信をのぞかせた。

来年度予算の年内編成に向けて早急に今年度補正予算の一部執行 停止などの見直しに着手するため、月内にも菅直人国家戦略担当相・ 経済財政相、平野博文官房長官、仙石由人行政刷新会議担当相を含む 4閣僚で予算に関する閣僚委員会を立ち上げ、詳細を詰める考えを明 らかにした。

執行停止の対象事業としては「国営マンガ喫茶」と民主党が批判す るメディア芸出総合センター建設(117億円)、官公庁の施設整備(2 兆9000億円)などを挙げ、補正予算の見直しによって「数兆円オーダ ー」で来年度予算に転用できる財源を確保できるとの認識を示した。

予算編成をめぐる国家戦略室とのすみ分けについては「予算編成 権は国家戦略室ではなく、明らかに財務省にある」と言明した。

また、新規国債発行額にキャップ(上限)を設定することの是非 については「キャップをつけても経済がものすごく動く時に無意味に なるのなら、つくらない方がよい」と、慎重な考えを示した。

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