債券相場は軟調、米債安や新政権発足の株高警戒―先物1カ月ぶり安値

債券相場は軟調(利回りは上昇)。 前日の米国市場で、強い経済指標を受けて株高・債券安となった流れを 継続し、先物中心に売りが優勢だった。鳩山由紀夫政権発足に向け、国 内株価が午後に一時、上げ幅を拡大させたことも相場を圧迫した。

三菱UFJ証券債券ストラテジストの稲留克俊氏は、「米国の金利 上昇、株高を受けて軟調推移となり、国内株価も意外に強いことから午 後に先物売りが優勢となった。現物市場も各年限で全般的に弱い展開 だ」と述べた。

東京先物市場の中心限月12月物は続落。前日比5銭安の138円92 銭で始まった後、若干下げ幅を縮小し、3銭安の138円94銭にやや戻 した。その後は徐々に売りが増えて、一時は34銭安の138円63銭まで 下落し、中心限月として8月19日以来の安値をつけた。結局、17銭安 の138円80銭で終了した。日中売買高は3兆736億円。

三井住友銀行チーフストラテジストの宇野大介氏によると、午後の 開始後に株価が上値を試したので債券相場は軟化したという。もっとも 、「株高は多少、新政権発足というご祝儀相場という感じはある」とい う。日経平均株価は小幅続伸。前日比53円15銭高の1万270円77銭 で取引を終了した。一時は180円近く上昇した。

円債市場では、前日の米国市場の動向を受けて、朝方から売りが先 行した。15日の米国債市場では10年債相場が続落。8月の小売売上高 が前月比2.7%増と過去3年間で最大の伸びとなり、景気回復を示唆す る新たな兆候となったため、売りが出た。一方、米株相場は上昇した。

10年債利回りは一時1.33%

現物債市場で新発10年物の303回債利回りは、前日比0.5ベーシ スポイント(bp)高い1.32%で始まった後、いったんは横ばいの

1.315%をつけた。その後は、徐々に水準を切り上げ、1.5bp高い

1.33%まで上昇した。午後4時5分時点では0.5bp高い1.32%で推移し ている。

債券相場が今年度上期の高値圏にあるなか、機関投資家から9月中 間期末に向けた売りが出るとの懸念が根強い。三菱UFJ証の稲留氏は 「中間期末にかけて投資家の動向を見守るタイミング。株価の堅調推移 が続けば、10年債利回りで1.3%を挟む水準から1.3%台半ばを探る展 開もありそう」との見方を示した。

一方、みずほインベスターズ証券の落合昂二シニアマーケットエコ ノミストは、「株価が3月末の水準を大きく上回っているほか、今期初 めにいったん益出し売りに動いている。むしろ、下期をにらんで期明け 後に売りが出てくる可能性が高いのではないか」との見方を示した。

鳩山新政権発足

民主党の鳩山代表はこの日開幕の特別国会で第93代首相に指名さ れた。きょう夕に新内閣が発足する。主要な閣僚人事では、国家戦略局 担当相に菅直人氏、財務相に藤井裕久氏、金融・郵政問題担当相に亀井 静香氏、経済産業相に直嶋正行氏がそれぞれ就任する見込み。

第一生命経済研究所主席エコノミストの熊野英生氏は、政策運営の 鍵を握るのは、国家戦略局担当相の菅氏と財務相の藤井氏の間で、「予 算編成がどう着地をみるか」を挙げ、「発足後100日以内にスピード感 を持って成果を上げていくことが鳩山政権の求心力になる」との見方を 示した。

亀井氏の金融・郵政問題担当相就任に関して、カリヨン証券チーフ エコノミストの加藤進氏は、「国民新党の成り立ちからすれば郵政問題 を担当させることには意外感はないが、金融担当を兼ねることには驚き がある」と指摘した。

--取材協力:赤間信行 Editor:Hidenori Yamanaka,Joji Mochida

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