監視委:S&Pなど格付け会社検査へ-金融危機受け来春から

証券取引等監視委員会は来年4月に も、格付け会社に対する立ち入り検査を開始する方針だ。高格付けのサ ブプライム(信用力の低い個人向け)ローン関連商品が値下がりし、投 資していた金融機関が経営難に陥って危機が世界的に広がったことを重 く見て、格付け方法などを重点的にチェックする。

米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)、ムーディーズ・イ ンベスターズ・サービス、英米系のフィッチ・レーティングス、日本の 格付投資情報センター(R&I)、日本格付研究所(JCR)などの主要 格付け会社が立ち入り検査の対象になる見通しだ。

証券検査課の其田修一課長が14日明らかにした。検査では商品性を 十分に検証せずに、依頼主である証券会社の意向を安易に反映した格付 けを与えていないかなどを調べる。不備があれば金融庁に処分を勧告す る。現在、検査方法の指針となる「検査マニュアル」を策定中で、1月 にも原案を公表する予定だ。

昨秋以降の金融危機は、サブプライムを含むにも関らず、高い格付 けを受けていた住宅ローン担保証券(RMBS)などの値崩れが主因だ った。08年11月の金融サミットでは格付け会社の監督強化で合意。日本 では今年6月に成立した改正金融商品取引法で登録制とし、監視委に立 ち入り権限を認めたが、実際の開始時期が判明したのは初めて。

検査マニュアルの策定では、07年に規制を導入し、格付けを決める 際に参考とした情報や数値の正確性などをチェックしている米国などを 参考にする。監視委では「格付け会社から組織体系や業務過程などを聞 き取り調査し、実態に沿ったマニュアルにしたい」(其田課長)という。 その上で格付け方法などを厳格に検証する方針だ。

S&P広報室の成松恭多氏は、規制導入について「格付けのプロセ スを改善して透明性を高め市場の信頼を回復する手段を講じている」。 JCRでは格付けの妥当性を検証する部門の人員増強を検討。フィッチ は潜在的な利益相反などに対処する規制導入を支持し、体制整備を進め ているという。ムーディーズ、R&Iはコメントを控えた。

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