クレセゾン:みずほFGと一定の距離-独立維持で提携に余地

流通系カード大手クレディセゾンの 林野宏社長は、みずほフィナンシャルグループからの出資は当面、15% 未満に抑え、「独立性を維持したい」と述べた。みずほとは親密ながら も一定の距離を置き、収益力強化のため他の銀行などとの提携拡大など に余地を残しておきたい考えを鮮明にした。

林野社長(67)は14日、ブルームバーグ・ニュースのインタビュー で「メガではみずほが提携先だが、独立経営だからりそなホールディン グスとも提携している」と他行との業務提携にオープンな姿勢を強調。 その上で「リテール向け事業という点では我々に一日の長があり、みず ほとこれ以上、資本提携を強化する必要性は感じない」と述べた。

みずほは2004年12月にクレセゾンと締結した「包括的業務提携基 本契約」に基づき持分法適用会社とならない15%(議決権ベース)未満 を上限に買い増す意向だ。今回の林野社長の発言は、クレジットカード 業務などで提携関係の深いみずほが、今後15%以上の出資を打診してき た場合などを想定し、先回りしてけん制した形だ。

今期単体の経常利益300億円未達も

景気悪化で銀行貸し出しが低迷する大手銀行各グループは、収益力 強化策としてカードを含めたリテール(個人向け)事業の強化に動いて いる。カード業界では銀行主導で再編が進み、三菱UFJは三菱UFJ ニコス(出資85%)を、三井住友がセディナ(同48.8%)を傘下に持っ ている。

林野社長は自社サイトから通販サイトへの誘導などウェブ関連事業 の強化方針を表明。11年度の利益貢献見込70億円を、調査データ提供な ど法人向け事業分を上乗せして「100億円ぐらいにしたい」と述べた。一 方、海外戦略ではヤマダ電機や高島屋など「提携先の中国進出に向け準 備している」。中国の決済カード銀聯からも打診が来ているという。

クレディ・スイス証券の大野東アナリストはクレセゾンについて、 「自由度を奪われずに、みずほのカード発行をすべてやっており、効率 は悪くない」と評価。ウェブ事業に関しては「100億円はそこそこの存在 感がある。伸びる余地は未知数だが、キャッシング事業の縮小を補う意 味でも注力すべき分野」と指摘した。

クレセゾンは前期、不動産金融子会社の事業整理損失などから555 億円の連結最終赤字を計上した。今期予想について林野社長は、キャッ シング事業の「過払い」利息返還請求が見込み以上で、単体経常利益予 想330億円の達成は難しいと示唆。未達額は「数億では済まない」可能 性があるという。現在の今期連結純利益予想は170億円。

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