米国債:反落、前週までの上昇持続を疑問視-10年債3.42%

米国債市場では10年債が4営業 日ぶりに下落。利回りを2カ月ぶりの低水準に押し下げた最近の上昇 局面は持続できないとの思惑から売りが出た。

長期債を中心に売りが出たため、2年債利回りに対する10年債の 上乗せ幅が拡大した。前週は総額700億ドルの3回の中長期国債入札 でいずれも需要が予想を上回り、10年債利回りは7月中旬以来の低水 準に低下した。同国債相場は週間ベースで5週連続で上昇した。

みずほ証券USAの米国債トレーディング責任者、ジェームズ・ コンビアス氏は「国債相場は先週、少し行き過ぎた。経済指標が発表 されるまで幾分下げ、それから方向感が出るだろう」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後4時21分現在、10年債利回りは前週末比8ベーシスポイント (bp、1bp=0.01ポイント)上昇の3.42%。10年債(表面利率

3.625%、2019年8月償還)価格は20/32下げて101 22/32。

10年債利回りは前週末に3.27%と、7月13日以来の低水準に低 下した。ブルームバーグが銀行や証券会社を対象に実施した調査によ ると、年末までに10年債利回りは3.69%に上昇すると予想されてい る。2年債と10年債の利回り差は0.06ポイント拡大し、2.50%。

財政赤字

国際決済銀行(BIS)は13日発表した四季報で、各国政府がリ セッション(景気後退)に対応するために財政赤字を拡大させている ことを懸念し、国債利回りは期間が長いほど上昇する可能性が高いと 予想した。

さらに「財政規律の持続性に関する懸念は長期利回りに影響する 可能性が高い。これらの利回りはインフレや経済成長、金融政策の短 期的な見通しには影響されにくい」との見方を示した。

米財務省のデータによると、米政府は今年、国債発行で1兆2000 億ドルの新規資金を調達した。米連邦準備制度理事会(FRB)は 2810億ドルの国債を購入した。これは財務省が今年、調達した新規資 金の23.5%に相当する。

米議会予算局(CBO)によると、今年度(9月末終了)の財政 赤字は1兆6000億ドルに達すると見込まれている。歳入が減少してい る中で、歳出が57年ぶりの大幅な伸びを示していることが背景。

中国

中国政府が13日、米国から輸入される鶏肉と自動車製品に対して 「不公平貿易慣行」として調査を実施すると発表したことも米国債売 りを誘った。中国は世界最速の経済成長を誇り、米国債の国別保有額 では7760億ドルと首位。オバマ米政権は11日に中国のタイヤ製品に 追加関税を課すことを決定した。

BMOキャピタル・マーケッツの最高投資ストラテジスト、ジャ スティン・ホーゲンドーン氏は「中国がこのように大きな米国債保有 国になったため、米中関係の緊張が増すほど、中国がドル資産を売っ て、金買いに走る動機が増す。事態悪化を阻止しないと、小さなこと から始まっても拡大する可能性がある」と語った。

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