今日の国内市況:株が大幅続落、債券堅調-ドル反発、下落ピッチ警戒

東京株式相場は大幅続落。外国為 替市場での円高進行で業績の先行き懸念が広がり、電機や自動車など輸 出関連株中心に売られた。原油など国際商品価格の下落が嫌気され、非 鉄金属など素材株も安く、東証1部33業種のうち、30業種が下げた。

日経平均株価の終値は前週末比242円27銭(2.3%)安の1万202 円6銭で、下落率の2%超えは今月2日以来。TOPIXは16.36ポイ ント(1.7%)安の934.05。

週明けの日本株は先物中心に売りが先行した後、午後は安値圏でも み合った。今週明らかになる民主党政権の閣僚人事や政策を見極めたい として、売買代金は依然低調。日経平均は、4日以来となる1万100円 台まで下落する場面があった。

先週までは、円高による日本株への影響を海外株高が打ち消してき たが、きょうは24時間取引のGLOBEX(シカゴ先物取引システ ム)の米S&P500種指数先物も軟調。今晩の米国株動向への懸念から 下値で買いも入りにくかった。今期のドル・円の想定為替レートを1ド ル=92円とするトヨタ自動車は、一時7月24日以来の安値まで下落。 東証1部の業種別下落率上位には精密機器、電機、輸送用機器、機械が 入った。

また、11日のニューヨーク原油先物10月限は前日比3.7%安の1 バレル=69.29ドルと5営業日ぶりに反落。銅など金属価格もおおむね 安く、大手商社のほか、非鉄金属やガラス・土石など素材関連株も下げ た。オバマ米大統領は中国から輸入されるタイヤ製品に最大35%の関 税を適用する決定を下し、中国拠点で生産されたタイヤの対米輸出への 影響が警戒されたブリヂストンや住友ゴム工業などゴム株も安い。

東証1部の売買高は概算17億8637万株、売買代金は同1兆1806 億円と売買は低調で、代金は前週末までの9月の1日当たり平均1兆 3766億円を14%下回る。騰落銘柄状況は上昇237、下落1365。

債券相場は堅調

債券相場は堅調(利回りは低下)。為替相場が約7カ月ぶりのドル 安・円高水準となり、国内景気の先行きに不透明感が広がった。円高を 受けた株安を背景に先物買いが優勢だったほか、10年債利回りは3日 以来の1.3%割れで取引された。

東京先物市場の中心限月12月物は、前週末比6銭安い139円9銭 で始まり、直後にこの日の安値139円7銭をつけた。しかし、その後に 買いが優勢となるとプラス圏に切り返して、日中も139円20銭付近で の推移が続いた。取引終盤にかけて139円29銭の高値をつけ、結局は 11銭高の139円26銭で引けた。日中売買高は1兆2617億円。

この日の東京外国為替相場は1ドル=90円台半ばで取引され、約 7カ月ぶりのドル安・円高水準となった。株式市場では輸出関連銘柄が 企業業績悪化への懸念から売り込まれており、日経平均株価は一時は前 週末比250円を超える下げとなった。

現物市場で新発10年物の303回債利回りは、前週末比0.5ベーシ スポイント(bp)高い1.305%で始まった。しかし、その後に買いが優 勢となると、午前9時半過ぎには0.5bp低い1.295%に低下し、3日以 来となる1.3%割れを記録。午後にいったんは1.30%に戻したが再び買 いが膨らんで、2時過ぎ以降は1日以来の低水準の1.29%に低下して いる。

中期債相場も堅調な推移が続いており、新発5年債は1.5bp低い

0.56%をつけて、2005年9月以来の低い水準を記録したが、市場では金 利低下の持続性に懐疑的な見方も出ていた。

ドルが反発、下落ピッチ警戒

東京外国為替市場ではドルが反発。先週からのドルの下落がやや速 すぎたとの見方が広がるなか、商品相場の下落などを手掛かりに対資源 国通貨を中心にドルの買い戻しが先行した。円もユーロなどドルを除く 主要通貨に対して買われた。

ユーロ・ドル相場は前週末に1ユーロ=1.4634ドルと昨年12月18 日以来のユーロ高・ドル安水準を付けた後、週明けの東京市場では一時

1.4516ドルまでドルの買い戻しが進行。ドル・円相場も朝方に前週末 に付けた2月12日以来のドル安・円高水準の1ドル=90円21銭に並 んだ後、一時、90円74銭まで値を戻す場面が見られた。

ドルはニュージーランド(NZ)ドルやオーストラリア・ドルに対 しても先週末に付けた昨年8月以来の安値付近から反発。ニュージーラ ンドの7月の小売売上高が予想外に減少したほか、豪州とNZの輸出の 半分強を占める商品相場が値下がりしたことが、ドルの買い戻しにつな がった。

一方、欧州通貨や資源国通貨が対ドルで売られるなか、クロス円 (ドル以外の通貨の対円相場)は軟調に推移。ユーロ・円相場は前週末 に付けたユーロ安値を割り込み、一時、今月3日以来となる1ユーロ= 131円30銭までユーロ売り・円買いが進んだ。

ユーロ・ドルは先週1週間で約300ポイントもユーロ高・ドル安が 進行。相場の勢いを判断する14日間の相対力指数(RSI)は一時、

67.72まで上昇し、ユーロが買われ過ぎと判断される目安の70に近づ いていた。

ドル・円のRSIも26.54と、ドルから見て「売られ過ぎ」の目安 となる30を下回っている。また、米商品先物取引委員会(CFTC) によると、シカゴマーカンタイル取引所(CME)国際通貨市場(IM M)のドル・円先物取引の非商業部門の円の買い越し幅は、今月8日時 点で4万799枚と2月以来の高水準に拡大している。

もっとも、米国の長短金利の低下傾向が続くなか、市場のドル先安 観は根強い。英国銀行協会(BBA)によると、3カ月物ドル建てLI BORは先週、0.299%と過去最低を記録。一方、米10年債利回りはほ ぼ2カ月ぶり低水準となっている。

ドルの下値不安がくすぶるなか、今週は米国で8月の小売売上高や 鉱工業生産指数、住宅着工件数や9月のニューヨーク連銀製造業景況指 数などの経済指標が発表される。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE