米経済:回復ペースは第2次大戦後最も緩慢か-楽観派の見方通りでも

エコノミストの一段と楽観的な 米景気拡大見通しが正しい場合でも、今回のリセッション(景気後退) で失ったものをすべて回復していくペースは第2次大戦後で最も緩 慢になりそうだ。

JPモルガン・チェースのチーフエコノミスト、ブルース・カス マン氏は、今回の不況はとても深刻であるため、向こう1年間の平均 の四半期成長率が3.5%では、国内総生産(GDP)が危機前のピー クの13兆4200億ドル(約1200兆円)を回復するには力不足だと 指摘した。これに対し、過去10回の景気回復局面では、GDPは1 年以内に以前の水準に戻った。

カスマン氏は、リーマン・ブラザーズ・ホールディングスの経営 破たん後1年でGDPは4-6月(第2四半期)の年率換算で12兆 8900億ドルに減少したが、なお「停滞感が強い」と指摘。26年ぶり の高水準9.7%の失業率は2010年まで現行水準近くで高止まりする 可能性があり、中間選挙を前に有権者はいら立ち、当局は事実上のゼ ロ金利政策と過去最高水準の財政赤字の継続を余儀なくされる恐れ があると予想した。また、「今回は最も期待外れの景気回復になるだ ろう」との見方も示した。

ブルームバーグ・ニュースのエコノミスト調査では、成長率の予 想中央値は2.5%。ムーディーズのチーフエコノミスト、マーク・ザ ンディ氏は、米国は2015年前後までは今回のリセッションで失われ た690万人分の雇用と13兆9000億ドルの富を取り返せない恐れが あるとみる。ザンディ氏によると、失業率が07年に記録した4.4% に低下することは二度とないかもしれないという。

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