ドル反発、先週からの大幅下落一服―商品安で資源国通貨に売り圧力

東京外国為替市場ではドルが反発。 米長期金利の低下などを背景にドルの先安観は根強いものの、先週か らのドルの下落ピッチがやや速すぎたとの見方から、対高金利通貨を 中心にドルの買い戻しが先行した。商品相場の下落も対資源国通貨で のドル買いを後押しした。

ユーロ・ドル相場は前週末に1ユーロ=1.4634ドルと昨年12月 18日以来のユーロ高・ドル安水準を付けたが、週明けの東京市場では

1.4522ドルまでドルの買い戻しが進んでいる。

ドル・円相場も朝方に前週末に付けた2月12日以来のドル安・円 高水準の1ドル=90円21銭に並んだ後、一時、90円74銭までドルが 反発。ただ、対ユーロなどクロス円(ドル以外の通貨の対円相場)で 円買いが強まるなか、円の下値は堅く、その後は90円台半ばまでドル が伸び悩んでいる。

新生銀行キャピタルマーケッツ部のキム・カンジャ次長は、金相 場が反落していることもあり、「朝方からモデル系のヘッジファンドな ど利食いのドル買いが先行している」と説明。「ドルの下値トライとい う流れそのものは変わらないが、東京市場はいったん調整が入ってし まったので、朝からドルを売ってしまった分、ここからはあまりやり たくないというような状況」と語る。

ニューヨーク金先物相場は11日に日中の取引としては2008年3 月以来の高値まで上昇、終値ベースでは最高値を更新したが、週明け 14日の時間外取引では軟調に推移。原油先物相場も続落している。

ドル売り一服

先週は金相場の高騰などをきっかけに資源国通貨買い・ドル売り が活発化し、先週末には対オーストラリア・ドルで昨年8月以来の水 準までドル安が進んだ。しかし、足元では商品価格が値下がりしてい ることもあり、ドルの下落が一服。朝方発表されたニュージーランド の7月の小売売上高が予想外に減少したことを受け、ニュージーラン ド・ドル売りが強まったことも、ドルの反発につながっている。

ユーロ・ドルも先週1週間で約300ポイントもユーロ高・ドル安 が進行。相場の勢いを判断する14日間の相対力指数(RSI)は一時、

67.72まで上昇し、ユーロが買われすぎと判断される目安の70に近づ いていた。

これに対し、14日の東京市場では、高金利通貨や欧州通貨が対ド ルで売られている影響で、クロス円も下落。ユーロ・円は前週末に付 けたユーロ安値を割り込み、一時、今月3日以来となる1ユーロ=131 円30銭までユーロ売り・円買いが進んでいる。

ドルの先安観

一方、ドル・円では朝方こそドル買いが先行したが、その動きも 続かず。キム氏は、「ドル・円そのものはそれほど大きくドル・ショー ト(売り持ち)という感じではないので、ポジション調整もいったん 終わりという感じ。欧州勢が入ってきてもう一度、ドルの下値トライ となれば、ドル・円も下がっていくだろう」と語る。

実際、米国の長短金利が低下するなか、市場のドル先安観は根強 い。英国銀行協会(BBA)によると、3カ月物ドル建てLIBOR は先週、0.299%と過去最低を記録。一方、米10年債利回りはほぼ2 カ月ぶり低水準となっている。

みずほ証券の林秀毅グローバルエコノミストは、米金利の低下傾 向を背景にドルを売って比較的金利の高い他通貨を買うという「ド ル・キャリー取引」の動きが出やすいと指摘。ドル・円相場について は「日米金利差の縮小」が材料視され、90円を突破する可能性が高い とみている。

---Editor:Joji Mochida,Hidenori Yamanaka

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