郵船:コンテナ船運賃、下期も値上げ目指す-需給改善(update1)

売上高で海運国内最大手の日本 郵船は、業績悪化の主因だったコンテナ船運賃の低迷が北米向けなど で回復してきたことを明らかにした。需給改善を受けて下期(10月 -2010年3月)にも一段の引き上げを目指す方針だ。

甲斐幹敏経営委員が11日、ブルームバーグ・ニュースのインタ ビューで語った。コンテナの主要航路であるアジアから北米向けは、 標準的な40フィートのコンテナ1つにつき500ドルの値上げを目指 して8月の中旬に交渉した結果、「ある程度引き上げることができ た」という。北米からアジア向けも9月1日付での値上げに取り組ん でいる。欧州向けは7月に値上げに成功している。

大手海運3社は7月、世界的な景気減速による荷動き鈍化などで、 今期(2010年3月期)業績予想を軒並み下方修正。コンテナ船の運 賃下落や自動車運搬船の回復の遅れなどが理由。郵船は今期連結の純 損益が50億円の赤字転落の見通しとなっている。

甲斐氏によると、コンテナ事業の積荷の運搬容量を示す船腹供給 量を需要減に合わせて削減した結果、現在は需給バランスが取れてい る状態という。このため「下がり過ぎた運賃が少しずつ修復の方向に 向かっている」と説明した。品目別では「自動車部品関連が感覚的に は少し増えてきているようだ」という。

ただ甲斐氏は「運賃修復といっても、これまでの下落幅に比べれ ばわずかな回復に過ぎない。まだまだ船会社はどこも大赤字だ」と述 べ、「機会とタイミングをとらえて運賃を上げたい」と語った。

今期連結業績見通しのうち、コンテナ船事業を含む定期船事業は 経常損益ベースで340億円の赤字を見込む。内訳は上期が340億円 の赤字、下期はトントンで、甲斐氏は「運賃の値上げがうまくいかな いと赤字幅が拡大することになる」と述べ、コスト削減も併せて取り 組むと語った。事業分野別では定期船事業が今期最大のマイナス要因 となっている。郵船株価の午前終値は前日比0.3%高の389円。

過去最大規模の経費削減努力

甲斐氏は、今期の経費削減目標を1000億円と、従来の700億円 から引き上げることも明らかにした。定期船事業の削減額を従来の 500億円から800億円に拡大し、その他の事業では従来通り200億 円の削減を見込む。定期船事業は、第1四半期(4-6月)の削減額 が120億円と目標の70億円を上回ったことから、今後も各四半期に 50億円程度の削減は見込めるという。

甲斐氏は、削減目標はあらゆる分野を見直した結果で「郵船の歴 史で初めてと言える過去最大のコスト削減計画」だと述べた。昨年末 からの世界規模の景気減速への危機感を背景として指摘した。経費削 減の分野では、余剰船舶を海上に待機させる停船や、港に付け乗組員 を引き揚げる係船での削減が大きいとしている。

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