米国債(11日):10年債は5週連続高、入札通過で安心買い

米国債相場では10年債が週間ベ ースで5週連続高。米国債の相対的価値が見直され、前日まで3日連 続で実施された総額700億ドルの米国債入札では強い需要が示された。

10年債利回りはほぼ2カ月ぶり低水準をつけた。今週の入札はい ずれも最高落札利回りがプライマリーディーラー(米証券政府公認デ ィーラー)の予想平均を下回った。主要6通貨に対するインターコン チネンタル取引所(ICE)のドル指数は今週2%近く低下しており、 海外投資家にとっては米国資産を保有しやくなっている。

RBSセキュリティーズの米国債ストラテジスト、ウィリアム・ オドネル氏は「国債の価値は高まったものの、債券市場のほかの資産 と比較すると割安に感じられる」と指摘。「ドル以外の通貨や住宅ロ ーン担保証券市場から国債相場への資金流入がみられる」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後4時2分現在、10年債利回りは前日比2ベーシスポイント(b p、1bp=0.01ポイント)低下の3.34%。一時は7月13日以来 の低水準となる3.27%を付ける場面もあった。10年債(表面利率

3.625%、2019年8月償還)価格は5/32上げて102 12/32。 30年債利回りは10bp低下し4.17%。

米財務省は7-9月(第3四半期)に4420億ドルの中長期債を 発行した。今年上期の発行額は9630億ドルだった。こうした供給増 加にもかかわらず、メリルリンチの指数によると、米国債の投資リタ ーンは6月に1.8%(再投資金利を含む)。今年上期はマイナス

4.5%だった。

「割安」

ファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)の30年物固定金利住宅ローン 担保証券の利回りと米国10年債の利回り格差(スプレッド)は94.7 bpに縮小した。年初来の平均は104.6bp。

CRTキャピタル・グループ(コネティカット州スタンフォー ド)の米国債ストラテジー責任者、デービッド・エーダー氏は「米国 債はほかの優良社債や住宅ローン担保証券と比べると割安だ」と指摘。 「今週にかけては過去数カ月で最も割安だった。実体経済を示す数値 がまちまちであるこの時期に国債を買う理由は、他の市場セクターに 比べて最も割安だからだ」と述べた。

「AA」格付け(投資適格級)の社債と10年物国債の利回り格差 は2.07%。年初来の平均は3.151%。

ドル指数

ドル指数はこの日も低下。3月以来で最長となる6営業日連続で の低下となった。

RBSセキュリティーズのオドネル氏は「ドル建て資産はどれも 割安になっている」と指摘。「利回りは過去3カ月平均の低水準にあ るものの、国債の魅力はさほど衰えていない」と述べた。

同時テロから8年となったこの日は、首都ワシントンのポトマッ ク川で沿岸警備隊が行っていた演習が、CNNテレビで発砲事件とし て報じられたことも、国債への逃避につながった。

今週は前日まで3日間に3回の入札が実施された。8日の3年債 としては過去最大規模となる380億ドルの入札では、最高落札利回り が5月以来最低となる1.487%だった。9日の10年債200億ドルの 入札で最高落札利回りは3.510%と、7月以来の低水準となった。前 日の30年債入札では応札倍率が2.92倍と、07年11月以来の最高 だった。

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