米商業用不動産販売、今年は18年ぶり低水準に-デフォルト率上昇へ

【記者:David M. Levitt】

9月11日(ブルームバーグ):米国の商業用不動産販売が今年、18 年ぶりの低水準に落ち込む見通しだ。業界は1990年代初めの貯蓄貸付 組合(S&L)危機以来となる最悪の不況に苦しんでいる。

過去約10年間、商業用不動産の契約動向を調査しているニューヨ ークのリアル・キャピタル・アナリティクスのデータによれば、今年 は年末までに総額約160億ドル相当のオフィス売買契約が完了すると 見込まれている。同社のマネジングディレクター、ダン・ファスロ氏 と、リアル・エステート・エコノメトリクスのチーフエコノミスト、 サム・チャンダン氏によれば、少なくとも91年以後で最低の契約額に なるとみられる。

ファスロ氏はインタビューで、「実際に数字の見栄えを良くする 手段はない。業界に入ってこのかた、これほどの市況の低迷が起きる のを見たことがない」と話す。

金融危機が商業用不動産融資を抑制し、不動産の所有者のデフォ ルト(債務不履行)増加を招いている。取引の極端な減少で売り手と 買い手による不動産価値の評価が困難になり、それが市況低迷の緩和 を一段と遅らせている。

リアル・エステート・エコノメトリクスによれば、米金融機関が 債権として保有する商業用不動産ローンのデフォルト率は今年4-6 月期(第2四半期)に倍以上の2.88%に上昇。年内に93年以来で最 も高い4.1%に達する可能性がある。

商業用不動産ローン債権を保有する金融機関にとってさらなる痛 みとなるだけでなく、今年の不動産投資信託(REIT)の値上がり が行き過ぎである可能性が示唆されるかもしれない。

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