東京外為:ドル大幅下落、米金利安で売り加速-対円7カ月ぶり安値

東京外国為替市場ではドルが大幅 下落となった。米短期金利の長期低迷が見込まれるなか、ドルから高利 回り資産に資金を振り向ける動きが加速した。

三菱UFJ信託銀行資金為替部の酒井聡彦営業推進役は、米国の雇 用情勢に不安が残っていることなどを背景に、低金利状態が長期間継続 するとの見方が強まっていると指摘。しばらくは「ドル売りの流れが続 く」との見通しを示したうえで、来週は日本の新政権の為替政策を見極 めながら1ドル=90円台を割り込む水準までドル安・円高が進む展開 もあり得るとみている。

この日はドルが主要通貨に対してほぼ全面安となった。ユーロ・ド ル相場は午後の取引で一時1ユーロ=1.4627ドルと、昨年12月18日以 来のドル安値を更新。ドル・円相場も一時91円ちょうどと、2月13日 以来の水準までドルが下落した。

午前の取引では、中国で発表された経済指標で8月の小売売上高と 鉱工業生産が市場の予想を上回って伸びが加速。景気の底堅さが確認さ れ、中国株の上昇も相まって、ドル売りが後押しされた面もあった。

また、この日は円が全面高の展開となり、ユーロ・円相場は一時1 ユーロ=133円7銭と、3営業日ぶりの円高値を付けている。JPモル ガン・チェース銀行為替資金本部の棚瀬順哉シニアFXストラテジスト は、「米長期金利と円の実効レートの逆相関関係(米金利低下・円高) は依然として強い」と説明している。

米金利動向を見極め

コーン米連邦準備制度理事会(FRB)副議長は10日、ブルッキ ングズ研究所で開かれた会合で講演し、短期金利が急上昇する公算は小 さいとの認識を示した。

三菱UFJ証券クレジット市場部為替課長の塩入稔氏は、ドル安の 流れについて、「じゃぶじゃぶになっている資金がリスク資産に回って いるという動きが根底にある」と指摘する。

一方で、ガイトナー米財務長官は、議会監視・政府改革委員会での 証言で、政府が金融危機対策として実施した異例の処置の一部について 「徐々に縮小し始める必要がある」と発言。引き続き金融緩和策の出口 戦略をにらんだ金利動向が警戒される。

また、この日の米国時間には9月のミシガン大学消費者マインド指 数が発表される。市場の予想では前月を上回る水準が見込まれているが 塩入氏は、予想通りにいい数字となれば、市場は素直に反応するとみら れ、「株買い・ドル売り」といったリスク選好的な動きを予想している。

来週は鳩山政権の為替政策に注目

民主党の鳩山由紀夫代表は9日に、社民党の福島みずほ党首、国民 新党の亀井静香代表と国会内で党首会談を開き、16日からの特別国会 で鳩山代表を首相とする連立政権を樹立することで正式合意した。

三菱UFJ信託銀の酒井氏は、新政権が内需主導の経済を構築して いくというところで、「円高に容認姿勢を示すのではないか」との思惑 が働きやすいと分析。円の上値を攻める動きを見込んでいる。

--取材協力 吉川淳子 Editors: Hidekiyo Sakihama Hidenori Yamanaka

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