モルガンSのマック氏がCEO退任へ-評価「平均並み以上」

米金融大手モルガン・スタンレ ーのジョン・マック会長兼最高経営責任者(CEO、64)が年末に CEOを退任する。同氏の下でモルガン・スタンレーは大恐慌以来で 最悪の金融危機を生き延びたものの、黒字を回復するには至っていな い。マック氏は後を、ジェームズ・ゴーマン共同社長(51)に託す。

マック氏は10日のインタビューで、会長には少なくとも2年間と どまることを明らかにした。10日の発表によれば、ゴーマン氏は来年 1月1日付でCEOに就任し、もう1人の共同社長ワリド・チャマ氏は 同職を退いてモルガン・スタンレー・インターナショナル(ロンドン) の会長にとどまる。

CEOとしての4年余りの間、マック氏は収益力向上と前任のフ ィリップ・パーセル氏の下で生じたリテール部門と機関投資家向け事 業部門の亀裂の修復に努めた。収益拡大に向けトレーディングリスク を拡大する戦略は2007年に裏目に出て、創業来の四半期赤字に陥った。 一部の競合他社をなぎ倒した金融危機を生き残りはしたものの、08年 7-9月期以来、黒字にはなっていない。同業のゴールドマン・サック ス・グループが過去最高益を上げる一方で、モルガン・スタンレーはま だトレーディングを縮小している。

平均並み以上

バール・アンド・ゲイナーの銀行業界アナリスト、マット・マ コーミック氏は「マック氏はゴールドマンほどリスクを拡大しなかっ たことで少し傷を負った」としながらも、「難しい状況を任され、平均 並み以上の仕事をしたと思う。歴史は同氏をウォール街の強いリーダー の1人に数えるだろう」と論評した。

マック氏はレバノンからの移民の息子として男兄弟6人の末に生 まれた。ホレーショ・アルジャー協会のウェブサイトに掲載されている 履歴書によれば、証券業界に入ったのは偶然だった。デューク大学3年 のときにけがでフットボール選手としての奨学金をたたれ、ノースカロ ライナ州の証券会社で事務職のアルバイトをしたのがきっかけだという。

同大学を1968年に卒業し、4年後に債券セールスマンとしてモ ルガン・スタンレーに加わった。同社での大半の期間、債券関連の業 務に携わり、当時のリチャード・フィッシャーCEOの下で1993年 に社長になる。パーセル氏のリテール証券会社、ディーン・ウィッタ ー・ディスカバーへの身売りを推進したが、パーセル氏が権力を委譲 せず、マック氏が去ることになった。

返り咲き

3年にわたって幹部を務めたスイスのクレディ・スイス・ グループも取締役会との対立で離れたが、2005年に古巣のモルガ ン・スタンレーにCEOとして返り咲いた。

マック氏によると、CEO退任を決めたのは最近の業績や今回の 金融危機とは無関係。今から1年半前に、65歳になる今年11月を めどにCEOを退任したい考えを取締役会に伝えていたという。

後任のゴーマン氏はパーセル氏と同じくコンサルティング会社マ ッキンゼーの出身でリテール(小口)ブローカー部門を歩み、トレー ディングや投資銀行部門との接点が少ない。パーセル氏と同様に機関投 資家向け事業の運営で苦労するかもしれないと一部アナリストは指摘し ている。

-- Editors: Alec McCabe, Rick Green.

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