NY外為:ドル、対ユーロ年初来安値-低金利で調達通貨

ニューヨーク外国為替市場ではド ルが対ユーロで続落。連日で年初来安値を更新した。米国の低金利を 背景にドルを売って、高金利通貨を買う動きが広がった。

ポンドはほとんどの主要通貨に対して上昇。イングランド銀行 (英中央銀行)が国債購入の額を据え置いたため、当局は景気回復が 予想通り進んでいると判断しているとの思惑が広がり、買いが入った。 120億ドル規模の米30年債入札では需要が予想を上回ったため、利 回りが低下。これを受けて、ドルは対円で下げ幅を拡大した。

オーガスタス・アセット・マネジャーズの運用担当者、エイドリ アン・オーウェンス氏(ロンドン在勤)は「米国は利上げに動くのが 最も遅い国の1つになるとの見方が強まっている。それがドルを圧迫 している」と語った。

ニューヨーク時間午後4時11分現在、ドルは対ユーロで0.2% 安の1ユーロ=1.4585ドル(前日は1.4557ドル)。一時は

1.4613ドルと、昨年12月18日以来の安値をつけた。ドルは円に対 して0.4%下落し、1ドル=91円72銭(前日は92円4銭)。一時 は2月16日以来の円高・ドル安水準となる91円44銭をつけた。ユ ーロは対円で1ユーロ=133円77銭(同133円99銭)。

日米利回り差

30年債は5日ぶりに上昇した。同国債入札で最高落札利回りが

4.238%と3月以来の低水準になったことが背景。応札倍率は2.92% と07年11月以来の高水準となった。

米10年債の10年物日本国債への上乗せ利回りは2.03ポイント と、前日の2.15ポイントから縮小。米国債の魅力が弱まった。

ポンド高

ポンドは対ドルで最大0.8%高の1ポンド=1.6687ドル。8月 10日以来のポンド高水準となった。対ユーロでは0.6%上昇。

イングランド銀行は10日の金融政策委員会(MPC)で、資産 買い取りプログラムの規模を現行の1750億ポンド(約26兆7500億 円)に据え置くことを決めた。ブルームバーグ・ニュースがまとめた エコノミスト調査では、35人全員が資産買い取り規模の現状維持を 予想していた。

TDセキュリティーズのチーフ為替ストラテジスト、ショーン・ オズボーン氏(トロント在勤)は「市場は英中銀が追加の資産買い取 りを導入するのではないかと懸念していた。しかし、実際には何もし なかった。ポンドは今後2カ月、上昇を追う可能性がある」と述べた。

カナダ、スイス

カナダ・ドルは対米ドルでほぼ変わらず。カナダ中銀は政策金利 を過去最低の0.25%で据え置いた。また、今年7-12月(下期)の 景気回復ペースが予想より速い兆しがあるとしながらも、カナダ・ド ルの上昇が景気回復の抑制要因になっていると指摘した。

スイス・フランは対ドルで08年7月以来の高値を付けた後、下 げに転じる場面があった。対ユーロでも安い。スイス国立銀行(SN B)がフラン押し下げを狙って介入を実施するとの憶測が流れた。S NBのニコラス・ヘイモズ報道官はコメントしなかった。

スイスの地方銀行ルザーナー・コントナルバンクの通貨トレーダ ー、マーティン・フラー氏は「SNBが市場介入するとの憶測があっ たが、それ以上のことは聞かなかった。介入する公算は大きいとは思 わない」と指摘した。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)の ドル指数は一時0.5%安の76.699と、08年9月26日以来の安値をつ けた。3月につけた年初来高値89.624からは14%下げている。

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