進む中国本土銀行の香港進出、次は永亨銀行か-同属経営に環境厳しく

ウィンハン銀行(永亨銀行)は 香港の同族経営の銀行の中で、中国本土の銀行による買収の次の対象 となる可能性が高い。同行は先月79%の減配を実施し、一部のアナ リストを驚かせた。

買い手候補を探している2人のバンカーが匿名を条件に語った ところによると、中国本土の銀行の中でも、時価総額で世界最大の銀 行、中国工商銀行が永亨銀行買収に最も強い関心を示している。両行 とも、この取引をにらんでアドバイザーを起用するといった行動には 出ていない。永亨銀行の株価は9日の香港市場で4.4%上昇した。

中国本土の銀行が資金力をてこに香港に進出するなかで、永亨 銀行の買収が成立すれば上場している同族経営の香港の銀行は、10 年前の6行から3行に減ることになる。野村ホールディングスなどの アナリストらは、永亨銀行の減配は同行が身売りを視野に自行の価値 押し上げを図っていることを示唆しているとみる。

コアパシフィック山一インターナショナル(京華山一国際)の アナリスト、リー・ユクケイ氏は「永亨銀行は経営が良好で、資本が 充実した中堅行だ。そのことだけをとっても、同行が買収標的になる のは当然だ」と述べた。その上で、「香港の銀行業界の競争環境は、 永亨銀行のような同族経営企業にとってますます厳しいものになって いる」と指摘した。

永亨銀行の9日の終値は73.1香港ドルで、今年これまでの上 昇率は64%。時価総額は216億香港ドル(約2570億円)。工商銀、 永亨銀の広報担当者はともにコメントを控えた。

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