米国債:ほぼ変わらず、10年債入札は好調-利回り3.47%

米国債相場はほぼ変わらず。米財 務省はこの日、発行額200億ドルの10年債入札を実施した。最高落 札利回りは3.510%と、ブルームバーグ・ニュースがプライマリーデ ィーラー18社のうちの10社を対象にまとめた予想平均3.530%を下 回った。

米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した地区連銀報告(ベー ジュブック)によると、大半の地区で引き続き消費が低迷し、すべて の地区で労働市場が「引き続き弱い」と判断された。

ウェルズ・ファーゴ・キャピタル・マネジメント(ミルウォーキ ー)で約30億ドルの債券運用に携わるジェイ・ミューラー氏は「こ の日の入札はどこから見ても順調だった。ただ長期的には、国債発行 増の影響が広がるとみられる。その結果、インフレ期待や財政赤字へ の悪影響をめぐり不安が頭をもたげることになろう」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後4時23分現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント (bp、1bp=0.01ポイント)低下の3.47%。10年債(表面利率

3.625%、2019年8月償還) 価格は3/32上げて101 9/32。

地区連銀報告は、米リセッション(景気後退)の最悪局面は過 ぎたものの、なお広範にわたる成長は表れていないと指摘。「借り入 れ需要は弱く、銀行の融資基準も引き続き厳しいと報告した」と記述 している。

「入札、まあまあ順調」

BNPパリバ・セキュリティーズのトレーダー、ヒチャム・ハジ ャム氏(ニューヨーク在勤)は、「ベージュブックは厳しい内容だっ た」と指摘。「当局の見方に劇的な変化は何もなく、引き続きペース の遅い成長が予想されている。国債相場にとってはマイナスよりもプ ラスだ」と述べた。

この日の10年債入札で、投資家の需要を測る指標の応札倍率は

2.77倍と、過去10回の入札平均の2.49倍を上回った。海外の中央 銀行を含む間接入札の割合は55.3%と、05年11月以来の最大とな った。過去10回の入札の平均は30.8%。

モルガン・スタンレー・スミス・バーニーの債券ストラテジス ト、ケビン・フラナガン氏(ニューヨーク在勤)は、「入札の結果は まあまあ順調だった」とし、「先週の利回り水準だったならば、この 実現は困難だっただろう」と述べた。

10年債利回りは6月に4%に上昇。米景気が戦後最悪の景気後 退から回復しつつあるとの兆しをみせるなか、記録的規模の国債供給 が需要を大幅に上回るとの懸念が広がっていた。

「大量の国債」

前日の3年債380億ドルの入札でも予想を上回る強い需要が示 された。最高落札利回りは1.487%と、5月以来の最低水準。市場予 想では1.50%が見込まれていた。財務省は10日、発行額120億ドル の30年債入札を実施する。

ミラー・タバクの主任経済ストラテジスト、ダン・グリーンハウ ス氏は顧客向けリポートで、「切り口はどうであれ、全体のテーマに 変更はない」とした上で、「財務省は大量の国債を市場にほとんど難 なく一貫して投入することが可能なのだ」と記述した。

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