米大学の寄付金運用:原油など商品の持ち高拡大-インフレを懸念

米ジョージワシントン大学は、 原油や天然ガスなどの商品の持ち高を増やしている。インフレ率が 1970年代の水準に戻れば、約10億ドル(約920億円)の寄付金の 価値が急減すると懸念しているためだ。

同大のドナルド・リンゼー最高投資責任者(CIO)は、前例 にない政府支出や財政赤字の影響で、米国の消費者物価指数(CP I)が3-5年以内に年率8%上昇する可能性があるとみている。景 気低迷と債券投資の価値の減少が記憶に残る1970-79年のCPIの 伸び率は平均7.4%。2008年は0.1%だった。

リンゼーCIOは電話インタビューで、「いったんインフレが 始まると食い止めるのは非常に困難かもしれない」と指摘。「1970 年代同様にスタグフレーション(景気減速下の物価上昇)の環境とな る可能性がある」との見方を示す。

全米の大学は、投資損失が過去最高水準に達し、支出や雇用の 削減を余儀なくされた。各校がその後遺症に対処するなか、インフレ 懸念が強まっている。ペッパーダイン大の寄付金運用担当部門は価値 の目減りを防ぎ、あるいはインフレが制御不能になった際に価値が上 昇する資産の買い入れを増やすことを検討している。ノートルダム大 は過去数年間にインフレヘッジのための投資の割合を運用資産の 20%以上に拡大した。

一部の投資家がインフレヘッジ手段として利用する金は8日、 08年3月以来の高値に達し、1オンス当たり1000ドルを突破。銀相 場も1年1カ月ぶりの高値を付けた。

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