今日の国内市況:株は金融や輸出中心に反落、債券堅調-ドル弱含み

日本株相場は反落。次期民主党政権 の政策不透明感や各国政府による銀行の自己資本規制強化への観測が根 強く、三菱UFJフィナンシャル・グループや野村ホールディングス、 オリックスなど金融株中心に売られた。為替相場のドル安・円高への警 戒もくすぶり、収益の先行きを不安視した売りでトヨタ自動車やソニー など輸出関連株も軟調。

日経平均株価の終値は前日比81円9銭(0.8%)安の1万312円14 銭。TOPIXは同6.56ポイント(0.7%)安の939.84。東証1部の業 種別33指数は23業種が下落、上昇は10。

シカゴ先物市場(CME)日経平均先物9月物(円建て)の8日清 算値は1万415円だったが、この日の日経平均現物は1万343円と、C MEから下方水準でスタート。午後は先物主導で一段安となった。

東証1部規模別指数を見ると、大型株価指数(0.9%安)、中型株 価指数(0.5%安)、小型株価指数(0.2%安)と、大型株の下げが大き い。同指数の下落寄与度上位には、三菱UFJ、トヨタ、ホンダ、キヤ ノンなどが入り、銀行や輸出関連株が相場全体の押し下げ役だったこと が分かる。

民主党が総選挙に勝利して以降、前日までの業種別の値下がり率上 位を見ると、1位銀行(7.7%安)、2位証券(6.4%安)、3位空運 (5.4%安)、4位繊維(4.7%安)、5位その他金融(4.4%安)、6 位保険(4.4%安)となっており、金融株の下げが顕著。

東証1部33業種の銀行指数は続落し、終値で7月16日以来、およ そ2カ月ぶりの安値を更新。みずほフィナンシャルグループは一時、7 月22日以来の200円割れとなった。

為替相場の円高警戒感もくすぶる。8日のニューヨーク金先物相場 は一時1オンス=1000ドル台を突破、2008年3月以来の高値を更新し た。これを受け、前日の米国株市場では資源関連株中心に買われたが、 金上昇の背景にはドル安・円高への懸念があり、東京市場ではこうした 心理が輸出関連株中心に相場全般の上値を抑えた。

一方、下支え役は資源関連株。8日のニューヨーク商品相場では金 先物のほか、銅先物も約1年ぶりの高値に上昇、原油先物も4%超上げ てバレル当たり70ドル台を回復した。資源関連株には朝方から買いが 先行、業種別33指数の値上がり率上位には鉱業や卸売、石油・石炭製 品が入り、東証1部の売買代金上位では三菱商事や三井物産、住友金属 鉱山などが高かった。

東証1部銘柄の騰落状況は値下がり1011、値上がり526。売買代金 は1兆3533億円、出来高は20億1267万株。

債券相場は堅調

債券相場は堅調(利回りは低下)。日経平均株価が反落したことや 前日の5年債入札が順調な結果となり好需給が確認されたことを背景に 中期債を中心に買い優勢の展開となった。新発2年債利回りは0.22% とおよそ4年ぶりの低い水準をつけた。

東京先物市場の中心限月9月物は続伸。前日比5銭安の139円3銭 で始まり、すぐに138円97銭まで下げた。その後は買いが増えて、一 時は29銭高の139円37銭まで上昇して、3日以来の高値をつけた。結 局、18銭高の139円26銭で終了した。日中売買高は2兆3397億円。

先物市場では9月物の最終売買日をあす10日に控えて、持ち高を 期先の12月物に移行させる動きが広がった。9月物と12月物の限月間 スプレッド(格差)取引では日中売買高が2兆4336億円に膨らんだ。

現物債市場で新発10年物の303回債利回りは、前日比0.5ベーシ スポイント(bp)高い1.33%で始まった。その後は、徐々に水準を切り下 げ、午後に入ると1bp低い1.315%まで低下した。3時前からは前日比 変わらずの1.325%で推移した。

中期債が堅調。前日実施された5年債入札が順調となり、投資家の 潜在需要の強さが確認されたことで買い安心感が出ている。新発5年物 の85回債利回りは前日終値(0.63%)を下回り、一時は2.5bp低い

0.605%まで低下した。新発2年債利回りは1.5bp低い0.22%まで低下 して、2005年11月以来の低水準をつけた。

ドルが弱含み

東京外国為替市場では、ドルが弱含みに推移。米金相場を中心とし た商品市況の上昇基調を背景に資源国通貨に対してドル売り圧力が強ま るなか、米金利の先安観も相まってドルの上値が重い展開が続いた。

ドルは前日の海外市場でユーロに対して一時1ユーロ=1.4535ド ルと、昨年12月18日以来の安値を更新。この日の東京市場では、オー ストラリアの経済指標やアジア株の動向をにらみながら、1.4476ドル までドルが買い戻される場面もみられたが、おおむね1.45ドルちょう ど付近を中心にドル弱含みの展開が続いた。

ドル・円相場は1ドル=92円台前半を中心にもみ合った。海外市 場では92円4銭と、3日以来のドル安値を付けていた。

前日の海外市場では、ニューヨーク金先物相場が一時1オンス=

1009.70ドルまで上昇し、昨年3月につけた過去最高値の1033.90ドル まで3%弱に迫った。原油相場も7月30日以来最大の上げ幅となる場 面もみられた。

商品市況の上昇基調を受けて、前日の米株式相場はエネルギー関連 株主導で3日続伸。投資家の間でリスク資産向け投資を回避する動きが 緩和するとの見方を背景に、低金利のドルなどから、資源国や高金利の 通貨に資金を振り向ける動きが進んだ。

ただ、この日の東京市場では、アジア株が全般的に上値の重い展開 となったほか、米国の株価指数先物も安く推移し、リスク選好的な動き が弱まる場面もみられた。

一方、午前に発表された豪指標で先に9月の消費者信頼感指数が 2007年7月以来の高水準となったことが明らかになると豪ドル買いが 活発化。米ドルに対して一時1豪ドル=0.8661ドルと、昨年8月29日 以来の高値を更新した。

しかし、その後に発表された7月の豪小売売上高が市場の予想に反 してマイナスになると、0.8592ドルまで豪ドル売りが進んだ。

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