宇部興株が3カ月ぶり下落率、化成品市況や新薬競合懸念-格下げも

化成品やセメント、機械など多 角的な事業を展開する宇部興産の株価が前日比5.5%安の260円と 急落。ナイロンの原料であるカプロラクタムの市況ピークアウト感や、 新薬に対する競争を懸念する売りが膨らみ、取引時間中としては3カ 月ぶりの下落率を記録した。

UBS証券の村松高明アナリストは8日付リポートで、同社株の 投資判断を「買い」から「ニュートラル」へ引き下げた。上半期(4 -9月)の連結営業利益は50億円と、会社計画(10億円)を大幅 に上回ろうと予測する一方、こうした上振れ傾向も株価には「おおむ ね織り込み済み」と分析。さらに同社には、2つの懸念材料があると している。

同社の化成品事業をけん引するカプロラクタムは、8月のアジア 契約価格が1トン当たり800米ドルと、8カ月ぶりに下落したこと に村松氏は言及。カプロラクタムとベンゼンのスプレッド(製品と原 料の価格差)は9月に一時的に拡大すると見込まれるものの、「当面 のピークをつける可能性が高い」という。

また、新薬エフィエントに対する英アストラゼネカ社の競合薬が、 既存薬を有効性と安全性で上回る良好な結果で第3相臨床試験(フェ ーズ3)を終了。UBSの医薬チームは、競合薬の出現が長期的なエ フィエントの期待売上高の引き下げ要因になり得る、と指摘している という。

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