英中銀が一般公開、スタッフも「バラの香り楽しむ」余裕-危機1年で

【記者:Jennifer Ryan and Brian Swint】

9月9日(ブルームバーグ):イングランド銀行(英中央銀行) は今月、毎年恒例となっている中銀の一般公開を行う。米証券大手リ ーマン・ブラザーズ・ホールディングス破たんのあおりを受けて、昨 年は規模を縮小して実施したが、本格的な再開は金融危機が和らいで いることを示す1つの兆候と受け止められる。

イングランド銀のウェブサイトによれば、中銀は19、20両日の 「オープン・ハウス・ロンドン」のイベントの一環として、金融政策 委員会(MPC)が開かれるコートルームを含めて、本館の一部の見 学を許可する。昨年9月20日と21日の週末には、中銀スタッフら は英国の金融システムを救うために時間外勤務を強いられ、見学ツア ーはイングランド銀行博物館に限定された。

2008年9月15日にはリーマンが米連邦破産法の適用を申請し、 過去最大の米企業破たんが発生。その翌日、米連邦準備制度理事会(F RB)は米保険会社アメリカン・インターナショナル・グループ(A IG)への850億ドルの緊急融資を発表した。この週末、英中銀の スタッフらは銀行システムの救済プラン作りに取り組んだ。ポール・ タッカー副総裁は、システムが危うく破たんする寸前だったと振り返 る。

英当局は当時、住宅金融大手HBOSの支援に奮闘し、ロイズT SBグループによる買収の仲介に動いていた。買収が発表された9月 18日には、ドル資金供給のためのFRBと各国中銀とのスワップ協 定にイングランド銀も参加することが明らかになった。

昨年10月までイングランド銀で勤務し、現在ロンドンで大和証 券SMBCのエコノミストを務めるコリン・エリス氏は「スタッフら はそれぞれのチームから外され、危機管理チームに投入される。そこ では互いに話すのを許されないこともしばしばあり、リーマン破たん 後はまさにそうした状態だった」と説明。ただ、「なりふり構わず頑 張ってきた人々も、ようやく外に出て庭のバラの香りを楽しむことが できる」と話している。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE