米グーグル中国部門:共同社長体制の復活、成長の足かせになる恐れ

インターネット検索エンジン最大手、 米グーグルの創業者セルゲイ・ブリン、ラリー・ペイジ両氏は、エリ ック・シュミット最高経営責任者(CEO)とともに3トップ体制で 経営に当たり、米インターネット業界を席巻した。だがこうした権力 の共有体制は、世界最大の市場である中国ではうまく機能しない可能 性がある。

グーグルは先週、辞任した中国部門の李開復(カイフー・リー、 47)社長の後任として2人を指名した。技術分野を担当する楊文洛氏 と営業分野を担当するジョン・リュー氏だ。

調査会社BDAチャイナ(北京)のジャオ・ジー氏などアナリス トらは、リーダーシップの分散により、グーグルは利用者で世界最大 のオンライン市場である中国で意思決定が遅れる恐れがあると指摘。 中国市場で最大のシェアを占める百度(バイドゥ・ドット・コム)の 追撃に向けた取り組みの足かせになりかねないほか、世界で最も検閲 が厳しいとされる中国政府への対応にも影響が出る可能性があるとい う。

BDAチャイナでインターネット市場を担当するジャオ氏は「中 国のビジネス環境では、よく知られた人物1人が経営に当たる方が好 まれる」と説明。「中国のインターネット市場では非常に急速に変化が 起こる。意思決定に2人も3人も関与する状況では、混乱を招く恐れ がある」との見方を示した。

グーグルの広報担当、ジョン・ピネット氏(香港在勤)は、企業 の指導体制を技術分野と営業分野で分ける手法は、世界的に見られる 動きだと指摘する。

だがグーグルでは以前、中国で同様の手法を取ったものの、うま く機能しなかった経緯がある。2005年に中国部門共同社長に起用され たジョニー・チョウ氏は、その後1年ほど李氏とともにトップを務め たものの、06年12月に辞任した。また、中国のポータル(玄関)サ イト運営最大手のシナ・コープでも2トップ体制はプラスに働かなか った。この体制を敷いた2年半の間、株価は35%下げ、敵対的買収に もさらされた。

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