景気一致指数は4カ月連続上昇-先行指数も5カ月連続改善

日本の景気の現状を示す景気一致指 数は、生産関連指標などの改善が寄与して7月に4カ月連続で上昇し た。半年程度先を示す景気先行指数も5カ月連続で改善した。内閣府 は一致指数について「下げ止まりを示している」との基調判断を2カ 月連続で据え置いた。

内閣府が9日発表した7月の景気動向指数(速報、2005年=100) によると、一致指数CI(コンポジット・インデックス)は前月比1.0 ポイント上昇の89.6となった。先行指数CIは同2.1ポイント上昇の

83.0。一致指数の4カ月連続上昇は06年1月以来。また、先行指数の 5カ月連続上昇は04年7月以来となる。景気に数カ月遅れて動く遅行 指数CIは同1.7ポイント低下の82.4だった。

第一生命経済研究所の新家義貴主任エコノミストは発表後、「輸出 の増加や在庫調整の進展等を背景として一致CIは09年3月をボト ムとして上昇しており、景気が回復基調にあることが示されている」 と指摘。先行指数については「景気ウオッチャー調査など、景気に先 行する傾向のある経済指標の一部で今後の景気減速を示唆するものも 出ているが、CI先行指数からは、まだ景気減速のシグナルはうかが えない」との見方を示した。

ブルームバーグ・ニュースのエコノミスト調査の予想中央値は一 致指数が89.0、先行指数が81.9だった。

「局面変化」に近づく

足元の景気動向を反映する7月の鉱工業生産指数速報は前月比

1.9%上昇し、先行きを示す製造工業生産予測指数も8月が同2.4%、 9月は同3.2%、それぞれ上昇が見込まれている。景気一致指数に占 める割合が高い生産関連指標の上昇は、一致指数の上昇に結びつきや すい。一方、7月に5.7%と過去最悪を記録した完全失業率や設備投 資などで構成する遅行指数は低下が続いている。

内閣府の一致指数の基調判断が「下げ止まり」から「局面変化」 に いつ上方修正されるかが今後の焦点。「局面変化」は、事後的に判定さ れる景気の山・谷が、それ以前の数カ月にあった可能性が高いことを 示すもので、景気拡張の可能性が高いことを示す「改善」の判断の前 段階となる。

内閣府の杉原茂景気統計部長は記者説明で、「『局面変化』に近づ いてきている」との認識を示す一方、8月に同判断に上方修正される 可能性については、明言を避けた上で、「結構、大きく振れなくてはい けない」と述べた。

第一生命経済研究所の新家氏は、8月分で「局面変化」への上方 修正の基準を満たすためには「前月差プラス2.0ポイントが必要であ る。条件を満たす可能性も否定はできないが、ハードルは高めである」 とした上で、上方修正は「9月分の公表時になる可能性が高そうだ」 としている。

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