民主:社民、国民新と連立合意-2党に党首級入閣要請(Update3)

(党首会談での正式合意を受け、全面的に差し替えます)

【記者:広川高史、坂巻幸子】

9月9日(ブルームバーグ):民主党の鳩山由紀夫代表は9日夕、 社民党の福島みずほ党首、国民新党の亀井静香代表と国会内で党 首会談を開き、16日からの特別国会で鳩山代表を首相とする連立 政権を樹立することで正式合意した。政策面では、家計に対する支 援を最重点と位置付け、国民の可処分所得増と消費の拡大を目指 す方針を掲げた。緊急雇用対策の速やかな検討も打ち出した。

これを受け、鳩山氏は閣僚人事など新政権の体制作りを急ぐ。社 民、国民新両党には党首級の幹部の入閣を要請。鳩山氏は、党内 から新設の国家戦略担当相に菅直人代表代行を充てる方針を固め ているほか、NHKや朝日新聞など日本の主要メディアによると、外 相には岡田克也幹事長、官房長官には平野博文役員室長を起用す る見通し。また、NHKは、国民新党の亀井代表が鳩山代表と電話 で会談し、自ら入閣する考えを伝えた、と報道した。

鳩山氏は党首会談後の共同会見で、「3党で新たな連立政権を 樹立することで合意した。新たな政権のスタートラインに立つことが できた」と強調。福島氏は「今度の内閣は生活再建内閣だ。新しい 政権の一翼をきちんと担い、格差是正の政治の実現に全力を挙げ る」と政権参加への決意を示した。

政策合意文書では、民主党を圧勝に導いた8月の衆院選結果に ついて「官僚支配を許してきた自民党政治を根底から転換し、政策 を根本から改めることを求めるものだ」との認識を示した上で、税金 の無駄遣いの一掃と国民生活への支援を通じ、日本の経済社会の 安定と成長を促す政策の実施を唱えた。消費税率(現行5%)は据 え置くことを明記した。

一方、民主党がマニフェスト(政権公約)で掲げた主要政策の うち、子ども手当の創設、高校教育の実質無償化や農家の戸別所得 保障制度の実施は盛り込まれたが、高速道路の無料化や揮発油税 などの暫定税率廃止には言及していない。

郵政改革

3党の合意は「小泉内閣が主導した競争至上主義の経済政策を はじめとした相次ぐ自公政権の失政によって、国民生活、地域経済 は疲弊した」として小泉構造改革路線からの転換を明確に打ち出し たことも大きな特徴だ。

郵政民営化については「抜本的な見直しに取り組む」ことを明 記。日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命の3社の株式売却凍結法 案については「速やかに成立させる」ことを盛り込んだ。

さらに、鳩山氏は会見で、日本郵政の西川善文社長に辞任を求 めてきたこれまでの姿勢について聞かれ、「基本的に変わっていな い」と明言。具体的な対応は今後、政権内で検討していく考えを示し た。

一方、社会保障費の自然増を年2200億円抑制する方針の廃止 や製造業派遣の原則禁止なども明記された。

米軍基地

当初8日に予定していた合意がずれ込んだのは、社民党が日米 地位協定や米軍基地問題の見直しについて一定の方針を書き込む よう求めていたためだ。民主党の岡田氏によると、9日午後に再開し た幹事長級協議で、民主党が衆院選のマニフェスト(政権公約)に 掲げた「日米地位協定の改定を提起し、米軍再編や在日米軍基地 の在り方についても見直しの方向で臨む」との文章に、「沖縄県民の 負担軽減の観点から」との表現を盛り込むことで折り合った。

3党協議では連立政権発足後の与党間の連絡調整機関の在り 方も焦点となっていたが、合意文書では「調整が必要な政策は3党 党首クラスによる基本政策閣僚委員会において議論し、その結果を 閣議に諮り、決していく」ことでまとまった。

--取材協力: Editor:Hitoshi Sugimoto, Masaru Aoki

参考画面:記事に関する記者への問い合わせ先: 東京 広川高史 Takashi Hirokawa +81-3-3201-8641 thirokawa@bloomberg.net 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人  Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 yokubo1@bloomberg.net 東京 Bill Austin +81-3-3201-8952 billaustin@bloomberg.net

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