8月マネーストック:M3は2.0%増、9年3カ月ぶり伸び

日本銀行は8日、8月の通貨供給量 「マネーストック統計」を発表した。リスク回避志向から安全資産への 資金流入が続いていることを受けて、代表的指標である「M2」の月中 平均残高は前年同月比2.8%増、ゆうちょ銀行などの預貯金を加えた「M 3」は同2.0%増といずれも伸びを高め、M3については2000年5月以 来9年3カ月ぶりの高い伸びとなった。

M3のうち、現金通貨は同0.8%増と前月と同じ伸びにとどまった が、預金通貨は同0.7%増、これらを合わせたM1は同0.7%増と、い ずれも前月から0.1%ポイント伸びを高めた。さらに、定期預金など準 通貨は同3.1%増と1998年12月以来、10年8カ月ぶりの高い伸びとな った。CD(譲渡性預金)は同2.2%増だった。投資信託などリスク資 産を含む広義流動性は0.1%増と小幅の伸びにとどまった。

みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミストは「リーマ ン・ショックによってリスク資産投資に含み損を抱える事態に直面した 個人が、安全運用志向を強めている」と指摘している。

ブルームバーグ・ニュースがまとめた予想調査ではM2は同2.7% 増、M3は同1.9%増が見込まれていた。HSBC証券の白石誠司チー フエコノミストは統計発表前、「8月のマネーストックは7月とほぼ同 じ前年比増加率になったものと見込まれる。リスク回避指向を反映して M2の伸びが広義流動性の伸びを大きく上回る傾向がたんたんと続こ う」と指摘していた。

日銀は昨年5月分の通貨供給量から統計内容を見直すとともに、名 称をマネーサプライ統計からマネーストック統計に変更した。

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