日本株は終盤じり高で続伸、電機や不動産高い-閑散のなか環境株人気

日本株相場は続伸。午後終盤に先物 主導でじり高となり、日経平均株価はこの日の高値で引けた。好調な受 注観測からアドバンテストなど電機株が高く、過度の信用不安の後退で 不動産、その他金融など信用敏感業種も堅調。

また、民主党による温室効果ガスの大幅削減方針を受け、ジーエ ス・ユアサコーポレーションや明電舎といった環境関連銘柄が急騰。日 経平均の定期銘柄入れ替え見送りが前日明らかになり、除外候補とみら れていた東京ドームが急伸するなど、売買代金が低水準にとどまり盛り 上がりに欠ける中、個別買いの傾向が強かった。

日経平均株価の終値は前日比72円29銭(0.7%)高の1万393 円 23銭。TOPIXは同1.80ポイント(0.2%)高の946.40。

住友信託銀行の島津大輔調査役は、「7-9月まで景気は改善して きたが、10-12月は不透明だ。失業率は上がっており、消費は回復し ていない」と指摘。エコポイントなど政府による経済対策が終わる可能 性もあり、「相場は買い戻しで上昇してきたが、この水準から上値を追 うのは難しく、こう着感が強い」と話していた。

この日の日本株相場は、午後半ばまで方向感に乏しい展開だった。 7日の米国はレーバーデーの祝日で、証券や債券、商品市場は休場。国 内独自の材料も乏しく、投資家の腰の入った資金は入らなかった。東証 1部の売買代金は1兆1993億円と、前日までの過去1年間の平均1兆 5716億円を大きく下回った。

明和証券の矢野正義シニアマーケットアナリストは、「温室効果ガ スの削減目標は1990年比25%と、産業界の成長を妨げかねない面もあ り、民主党の政策を見極めようと見送りムードが強い」という。民主党 の鳩山由紀夫代表は7日午後、都内で開かれた「朝日地球環境フォーラ ム2009」で、日本の温室効果ガス削減目標について「これまでの政府 の政策をわれわれのマニフェストに基づいて見直す。温室効果ガスは 2020年までに1990年比25%削減を目指す」と強調した。

代替エネ関連上げ、銀行は終日軟調

全体相場の上値が重い中で、短期資金は個別材料銘柄に向かい、東 証1部の売買代金上位にはGSユアサや明電舎、三洋電などが上昇して 並び、代替エネルギー関連銘柄の一角の上げが目立った。このほか、8 日付の日本経済新聞朝刊で、7-9月の受注高が予想を上回りそうとの 社長インタビューが報じられたアドバンテストなど、電機株も上昇。

半面、一日を通して下げが目立ったのが銀行株。東証1部の売買代 金上位には三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシ ャルグループ、みずほフィナンシャルグループが下げて並んだ。英FT の電子版は日本時間早朝、各国の政策当局者が銀行の自己資本規制強化 の新ルールで合意しそうと報じており、自己資本規制の懸念が再び高ま った格好だ。

三井物産など大手商社や日本郵船など海運、新日本製鉄など鉄鋼と いった景気動向に敏感な業種の下げも目立った。

東証1部の騰落銘柄状況は値上がりが951、値下がり572。業種別 33 指数は上昇が24、下落9。

JTが上昇、富士ソフトが急落

個別では、ゴールドマン・サックス証券が投資判断を引き上げたJ Tを中心に食品株が上昇。8日付の日本経済新聞朝刊で、7-9月期の 連結営業損益が3四半期ぶりに営業黒字転換する見込みと報じられたJ VC・ケンウッド・ホールディングスは急騰。日経平均の定期見直しに よる構成銘柄の入れ替えが行われず、クオンツアナリストの間で除外の 予想が多かった東京ドームや平和不動産、北越製紙が急伸。

半面、企業のIT(情報通信)投資の抑制で10年3月期の連結営 業利益が従来予想比55%減の見通しになった富士ソフトが急落。日経 平均採用銘柄の定期見直しで新規採用候補との声が多かったディー・エ ヌ・エーやSBIホールディングスは下げた。

新興3市場はまちまち

国内新興3市場はまちまち。東証マザーズ指数は前日比0.2%高の

440.56、大証ヘラクレス指数は同0.02%高の633.74。一方、ジャスダッ ク指数は同0.5%安の49.56。

個別は、第1四半期(5-7月)の連結営業利益が前年同期比 75%減となったフリービットが急落。ミクシィやクックパッドなどネッ ト関連株も安い。半面、4期ぶりに復配を決定したウェッジホールディ ングスがストップ高(値幅制限いっぱいの上昇)比例配分。

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