今日の国内市況:株反発、債券軟調-円安・米雇用とG20の不安後退

日本株相場は4営業日ぶりに反発。 米国の雇用統計で雇用の純減幅の縮小が示された上、為替相場の円高進 行も一服し、過度の景気や収益懸念の後退で、輸出関連株が買い戻され た。ただ、国内独自で相場全般を買い上げる材料性に乏しく、売買高・ 代金は大幅に減少し、相場は閑散。

日経平均株価の終値は前週末比133円83銭(1.3%)高の1万320 円94銭。TOPIXは同8.86ポイント(1%)高の944.60。東証1部 の売買高は概算で15億1707万株と1月19日の14億9889万株以来、 約8カ月ぶりの低水準となった。東証1部の騰落銘柄状況は値上がり 862、値下がり644。業種別33指数は27業種が上昇、6業種が下落。

8月の米雇用統計、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁 会議といった重要イベントが無事通過した上、為替相場の円高一服も手 伝い、日本株相場には朝方から買いが先行した。TOPIXの上昇寄与 度上位は電機、輸送用機器と、輸出株が指数をけん引。

米労働省が4日に発表した8月の雇用統計は、失業率が26年ぶり の高水準となったが、雇用者数の純減幅が予想を下回り、雇用に対する 過度の悲観論が後退した。G20では銀行の自己資本比率引き上げなど 金融規制強化が警戒されていたが、具体的な言及はなかった。

前週から警戒されている為替相場が落ち着いた動きを見せた点も支 援要素。ドル・円相場は前週末に一時91円95銭と約1カ月半ぶりの円 高水準を付けたが、週明けは同92円90銭から93円30銭付近で推移し た。

前週末までの日経平均は8月31日に付けた高値(1万767円)か ら5%以上下落。懸念材料が過ぎ去り、値ごろ感から下値を拾う動きや 買い戻しの動きが一部で出た。

もっとも、買い一巡後は株価指数も伸び悩み。シカゴ先物市場(C ME)の日経平均先物9月物(円建て)の4日清算値1万330円を一度 も上回ることはなかった。東証1部の売買代金は1兆476億円と、前週 末までの過去1年間の平均1万5796億円を大きく下回り、ことし5番 目の低水準(半日立会いを除く)。

債券は軟調-株高や米債安

債券相場は軟調(利回りは上昇)。前週末の米国市場が雇用統計発 表後に債券安、株高となった構図を引き継いだ。あすの5年国債入札を 前におもに長期ゾーンに売りが膨らみ、新発10年債利回りは3週間ぶ りの高い水準で取引された。

東京先物市場の中心限月9月物は前週末比24銭安い138円86銭で 始まり、直後には138円70銭まで続落。いったんは138円96銭まで持 ち直したが、取引終盤には8月19日以来の安値となる138円68銭を記 録。結局は41銭安の138円69銭で引けた。日中の売買高は2兆8072 億円。

週初の国内市場は米国の4日の債券安、株高の構図を引き継ぐ展開 だった。米国では非農業部門雇用者数が20カ月連続で減ったものの減 少幅が縮まったことを受け、債券が売られる一方で株価は強かった。為 替相場が円安方向に動くなかで国内株価が上昇したこともあり、国内債 券市場は売りが先行した。

8月の米雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比21.6万 人減少。事前予想の同23万人減ほど落ち込まなかった。ただ、8月の 失業率は9.7%に上振れ、1983年6月以来の高水準を記録。雇用減少幅 の縮小ペースも極めて緩やかだったことから、米景気の先行きに関する 楽観見通しには至らなかった。

現物市場で新発10年物の303回債利回りは、前週末比1.5ベーシ スポイント(bp)高い1.345%で始まり、直後に売りが優勢となると

1.355%まで上昇して、新発10年債として8月17日以来の高い水準を 記録。その後も1.345-1.355%で取引が続いた。

あすの5年国債入札は無難との見方が有力。表面利率(クーポン) は前回債と同じ0.7%か0.1ポイント低下の0.6%が見込まれている。 クーポン次第だが、中長期的にみて日銀の金融緩和政策が続くと想定す れば買い安心感が強いとの見方が出ていた。

円は下落-アジア株が全面高

東京外国為替市場ではユーロが午後の取引で一段高。この日はレー バーデーの祝日で米国市場が休場となるなか、ドイツの経済指標が底堅 さを維持するとの見通しを背景に、ユーロ買いが優勢となった。

ユーロ・円相場は午後の取引で一時1ユーロ=133円74銭と4営 業日ぶりのユーロ高値を付けた。また、ユーロ・ドル相場も一時1ユー ロ=1.4343ドルと、2営業日ぶりの水準までユーロが上昇した。

ブルームバーグ・ニュースがまとめた市場予想によると、この日に 発表される7月の独製造業新規受注指数は、前月比で2%の上昇が見込 まれている。予想通りなら、5カ月連続の上昇となる。

アジア株がほぼ全面高の展開となるなか、投資避難的な円買いの圧 力も弱まった。ドル・円相場は午後に円が一段安となり、一時は1ドル =93円30銭と4営業日ぶりの円安値を付けた。

4日に発表された8月の米雇用統計によると、非農業部門の雇用者 数は雇用の減少ペースが鈍化。雇用統計発表後の米株式相場は続伸して 取引を終了し、株価の予想変動率の指標であるシカゴ・オプション取引 所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX指数)は、8月28日以 来の水準まで低下した。

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