クラフト:キャドバリーの拒否も引き続き買収目指す方針(Update3)

世界2位の食品会社、米クラフト・ フーズは7日、英キャドバリーに対して102億ポンド(約1兆5600 億円)規模の買収案を提示したが、キャドバリー側に拒否されたこ とを明らかにした。クラフトは今後も買収に向けて対話を続ける方 針を示した。

これを受けて7日のロンドン市場でキャドバリーの株価は 38%の大幅高となり、時価総額は提示された買収価格を上回った。 アナリストらによると、スイスのネスレや米ハーシーがクラフトに 対抗して買収提案に乗り出す可能性がある。

クッキーの「オレオ」などのメーカーであるクラフトは、キャ ドバリー買収が実現すれば年間売上高約500億ドル(約4兆6500 億円)の「世界的大企業」が誕生するとしている。

クラフトの発表資料によると、クラフトはキャドバリー株1株 に対し、現金300ペンスとクラフト・フーズの新株0.2589株を提 示。1株当たりの買値は745ペンスとなり、キャドバリーの4日終 値568ペンスを31%上回る水準。エボリューション・セキュリテ ィーズのアナリスト、ウォーレン・アッカーマン氏の試算ではキャ ドバリーは1株当たり最大1200ペンスの価値があるという。

対抗案の提示も

サンフォード・C・バーンスティンのアナリスト、アンドルー・ ウッド氏はクラフトが提示した買収案は「魅力的に映るかもしれな いが、キャドバリーはもっと高い買収提案を受ける可能性があるだ ろう」と述べ、「クラフトにとってキャドバリー買収は完璧に理にか なう」と指摘した。

これに対しキャドバリー側は、クラフトの提案は企業価値を「基 本的に過小評価する内容だ」との見解を示した。

Iキャップのアナリスト、アンディー・スミス氏は「明らかに 敵対的だ」と述べ、「地理的には完璧に近い組み合わせであり、クラ フトが買収計画を撤回する可能性は低い」と指摘。クラフトはキャ ドバリーの合意を取り付けるために現金部分を引き上げる必要があ ろうと語った。

キャドバリーの株価は7日のロンドン市場で前週末比215ペン ス高の783ペンスに上昇。一時は808ペンスまで値上がりした。売 買高は6200万株強と、過去3カ月の平均の12倍を超えた。

キャドバリーの筆頭株主のリーガル・アンド・ゼネラル・イン ベストメント・マネジメントは、クラフトの買収提案は企業価値を 「大いに過小評価するものだ」と指摘し、キャドバリーの経営陣に よる拒否を支持する立場を表明した。

クラフトの株価はドイツ市場で約1%下落した。7日の米国市 場はレーバーデーの祝日で休場。

買収効果

クラフトは、キャドバリーとの統合完了後2年目から増益効果 が表れ、長期の増収率目標を5%超と現在の4%超から引き上げら れるとみている。また1株当たり利益の増加率目標も9-11%(現 在は7-9%)に上方修正できるという。

クラフトのアイリーン・ローゼンフェルド会長兼最高経営責任 者(CEO)は発表資料で、「当社が提案した統合の実現に向けてキ ャドバリーの取締役会との建設的な対話を望んでいる」と述べた。

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