エアバス「A380」への政府融資、WTOは違法との判断-関係者

欧州4カ国の政府が世界最大の航空 機メーカー、エアバスに提供している融資をめぐって米ボーイングと 米政府が世界貿易機関(WTO)に提訴しているWTO史上最大規模 の紛争で、WTOの紛争処理小委員会(パネル)は、欧州の政府によ るエアバスへの支援は違法だとの判断を下した。事情に詳しい関係者 2人が明らかにした。

判断は非公開だとして匿名を条件に関係者が語ったところによる と、1000ページ超に及ぶ報告は、エアバスが少なくとも超大型旅客機 「A380」の開発についてフランスとドイツ、英国、スペイン政府から 受けた支援は貿易をゆがめる補助金だとパネルは判断した。欧州側は 6カ月の反論期間があり、上訴すれば最終的な判断が下されるのは 2012年になる可能性もある。

米側は、欧州の政府が数十年にわたり同じプログラムに基づいて エアバスの新型機開発を支援してきたと主張していたが、パネルはこ の主張は認めず、次世代中型長距離機「A350」への融資は裁定の対象 外とする欧州側の見解は支持した。

ハモンズLLP(ブリュッセル)の通商専門弁護士、コンスタン チノス・アダマントポロス氏は電話で、「欧州連合(EU)にとってA 350への支援は極めて重要であり、欧州側は上訴する一方で融資を続 ける公算が大きい」と指摘。「今回の判断を受けてEUと米国政府は、 航空機開発への支援の許容範囲で合意を得るための交渉に向かうだろ う」と語った。

EUの行政執行機関、欧州委員会のルッツ・グエルナー報道官は コメントを控えた。エアバスの広報担当、マギー・バーグズマ氏から もコメントは得られなかった。ボーイングからは、通商代表部(US TR)に問い合わせるようにとの回答だった。

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