レポが4週間ぶり低水準、日銀は現先オペ再び減額-市場機能も意識

短期金融市場のレポ(現金担保付債 券貸借)金利が4週間ぶりの低水準になった。月末や税揚げ日を越え て銀行の資金需要が弱まっているためだ。これを受けて、日本銀行は この日の国債買い現先オペを再び直近の最低額まで縮小した。

4日の東京レポレートは、2営業日前に取引されるスポットネク スト物が前日比0.8ベーシスポイント(bp)低い0.120%と、8月11 日以来の低水準。1営業日前に取引されるトムネクスト物は0.116%、 当日物は0.109%と、いずれも8月10日以来の水準になった。

日銀は定例化しているスポットネクスト物の国債買い現先オペを 前日比2000億円減の8000億円に縮小。1週間物と合計した供給額は 1兆4000億円と、8月25日以来となる直近の最低水準までしぼった。 ただ、平均落札金利は0.121%と、8月17日以来の低水準だった。

国内証券のトレーダーは、レポや国庫短期証券(TB)利回りが 低下し過ぎると市場が動かなくなるため、日銀は多少のけん制も含め てオペに過度に頼り過ぎないように調節しているのではないかという。

金利水準と市場機能

この日は当日物のレポが0.105%でも取引された。これは銀行が 日銀に積み上げる準備預金の超過準備利息0.1%と比べて、実質的な 下限。運用妙味がなくなれば取引を見送り、準備預金に資金を放置す る銀行が増える可能性もある。

また、低金利で固定された資金手当てに慣れると、ディーラーの 積極的な金利裁定取引によってTB利回りが押し下げられ、投資家が 参入しづらくなるとの声もある。8月上旬以降のTB3カ月物入札は 2006年4月以来の低水準となる0.14%台の落札が続いている。ディー ラー主体の市場は反動の金利上昇が大きくなりやすい面もある。

東短リサーチの寺田寿明研究員は、国債買い現先オペの減額につ いて、「資金需給に応じて、たんたんと調節しているのではないか」と みるものの、8月分の準備預金の積み期間(8月16日-9月15日) について「資金供給を少なめにする日銀の姿勢は一貫している」とい う。

一方、この日の全店共通担保オペは、月内物(9月7日-16日) の最低・平均落札金利が0.12%で落ち着いていたほか、期末越え3カ 月物(9月8日-12月9日)の最低金利も前回比1bp低い0.12%で 決まった。

TB増発の思惑

国内証券のトレーダーは、低金利から政府が景気対策の財源とし てTBを増発すればいいとの安易な判断にもなりかねないと警戒する。 今月に発足する民主党政権は国債増発を否定しているが、国債発行額 に含まれないTBの増発によって国庫の資金繰りを膨張させるのでは ないかとの見方も聞かれる。

市場では、現在の金融緩和下であれば、TB増発は可能との声が 聞かれる。ただ、3カ月物の発行額は秋口に毎週6兆円程度まで増発 されるとの見方がすでにあり、一段の発行拡大は市場での消化を難し くする可能性がある。6カ月物や1年物の増発による利回り上昇は中 長期債にも影響を与えやすい。

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