民主・藤井氏:09年度補正、4-5兆円停止は可能(Update2)

民主党の藤井裕久最高顧問(元 蔵相)はブルームバーグ・ニュースのインタビューに応じ、自民党 の麻生太郎政権がまとめた2009年度補正予算の一般会計総額 13兆9256億円のうち、4-5兆円の執行を停止することは可能と の認識を示した。民主党幹部が執行停止規模について具体的な 見通しを示したのは初めて。

インタビューは3日行った。民主党は衆院選のマニフェスト (政権公約)で、無駄遣いの根絶を掲げ、補正予算に盛り込まれ た国立メディア芸術総合センターの建設費(117億円)などを問題 のある事業として例示していた。

藤井氏は補正予算について「施設費と基金だけで7兆円を超 すので、大幅に直したい」と強調。その上で、具体的な停止規模 について「エコノミストは7兆円のうち4-5兆円と言っているのだ ろうが、とてもいい数字を言っている。可能だと思う」と語った。

執行停止した予算の使途については①雇用対策などに変更 ②新規国債発行の減額③10年度予算に盛り込む「子ども手当」 などの新規施策の財源-の中から検討するという。藤井氏は組み 替えのための第2次補正予算案を10月にも召集する臨時国会に 提出すべきだとの考えも明らかにした。

一方、追加経済対策については、「少なくとも秋には注意しな ければならない経済状況に陥る可能性はある」と述べ、経済状況 次第で実施が必要になるとの認識を示した。

民主党の鳩山由紀夫代表は、16日からの特別国会で首相に 指名されれば、ただちに閣僚人事に着手、同日中にも新政権を発 足させる。藤井氏は旧大蔵省出身で、1993年から94年にかけ、 細川護煕、羽田孜両内閣で蔵相を務めた民主党の重鎮。党税制 調査会長なども務め、新政権でも財務相などの要職に起用される 可能性が取りざたされている。

大和総研の熊谷亮丸シニアエコノミストは、民主党政権の経済 財政政策について「限られたお金をどういう形で効率よく配分する か。債券市場だとか、これから先の財政負担にあまり悪い影響を 及ぼさずに、少ない予算でどううまく配分するかだ」と語り、政策実 現のための財源をいかにねん出するかが最大の課題との見方を 示した。

補正予算の組み替えに続いて課題となるのが10年度予算編 成。従来なら8月末に概算要求が出そろい、予算編成作業が本格 化するが、民主党はこの概算要求についても見直す方針で、スケ ジュールの大幅な遅れも懸念される。

10年度予算は年内編成

藤井氏は、「年内編成をやって、少なくとも子ども手当、公立高 校の実質無償化は来年4月からやる。こういう体制は十分できる日 程になり得る」と述べ、年内に予算案を閣議決定し、年度内に国 会で成立させることは可能と強調する。

鳩山代表が10年度の国債発行額を09年度の44兆1130 億円より増やさない方針を示していることについては、「できると思 う。代表が言った以上は、守らないといけない」と語った。

財政健全化の目標を公表する時期について藤井氏は「来年度 の予算提出の時が一つの目標」と指摘。自民党が国・地方を合わ せた基礎的財政収支(プライマリーバランス)の今後10年以内の 黒字化や債務残高の対国内総生産(GDP)比を20年代初めに は安定的に引き下げることなどを掲げていることについては「2つ で攻めようということで、その発想は間違いではないと思う」と述べ た。

G20

9月下旬に米国のピッツバーグで開催される20カ国・地域(G 20)首脳会合(金融サミット)。直前の国連総会とともに、鳩山新政 権の外交デビューとなる舞台だ。

藤井氏は「G20の役割は非常に大事だと思う。日本も積極的 に参加しないといけないし、同時に国際協力のことを大いに主張 していかないといけない」と国際交渉の場として重視する考えを示 した。

その上で、G20のテーマとしては金融機関に対する規制、金 融政策、財政政策、通貨政策と貿易政策を挙げ、「いずれも非常 に大事な分野でみんなやらないといけない」と語った。

--取材協力:坂巻幸子Editor:Hitoshi Sugimoto, Takeshi Awaji

Keiko Ujikane

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