投資会社が「ハゲタカ」に-つなぎ融資の株式化で弱体企業「ゲット」

米KKRなど世界的に規模の大きい プライベートエクイティ(PE、未公開株)投資会社が、破産裁判所 を物色の場にしている。銀行の融資引き締めを受け、レバレッジド・ バイアウト(LBO)市場が開店休業状態だからだ。

破たんした自動車シートメーカー、リアの債権団は、同社向け融 資を過半数株式に転換する。KKRもこの債権者グループの一員。2 日には自動車ハンドルメーカーのヘイズ・レメルツ・インターナショ ナルが破産時のつなぎ融資を提供した債権団と、債務の株式への転換 で合意したと発表した。ブルームバーグのデータによれば、破産法下 の再生手続き中に他社との合併あるいは身売りした企業は今年162 社に上り、前年同期比で60%増、07年の同時期と比べると約3倍だ。

米国のPE投資会社は、主に2007年の信用危機前に調達した 6000億ドルの新たな使い道を探し当てた。企業のデフォルト(債務 不履行)が来年3月にも最悪を更新するとみられるなか、各社はこの 資金を最も必要としている借り手に貸し付けている。このような投資 は従来「ハゲタカ」投資家の領分だった。ハゲタカファンドは、経営 難に陥った企業の社債を購入し株式に転換することで経営権を取得す る。

PE投資会社はLBOで、買収価格の3分の1程度を自己資本で 賄い、残りを借り入れることが多い。ブルームバーグのデータによれ ば、LBO向け融資は07年の水準に比べ91%減少している。投資会 社の間ではLBOに代わり、破たん前や破産申請と連動して企業に融 資し、のちに債権を株主資本に転換する手法が広がっている。

UBSのレバレッジドファイナンス・リストラクチャー責任者、 スティーブン・スミス氏は「PE投資ファンドの伝統的な手法ではな いが、時は至れりという感じだ」として、投資会社の関与は「このと ころの企業再生の際立った特徴だ」と指摘した。同氏は、このような 「融資から保有」型での投資リターンは年18%程度と見積もっている。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE