マドフ受刑囚も「仰天」、SECの詐欺事件見抜く能力不足-報告書

米証券取引委員会(SEC)はバ ーナード・マドフ受刑囚による650億ドル(約6兆円)の詐欺を16 年間にもわたって幾度も見逃してきたとする内部報告書が2日、公表 された。SECが任命した調査員は経験不足で、「信じ難い」説明を 受け入れていたと指摘している。

SECのデービッド・コッツ監察官は同報告書の概要で、ファン ドマネジャー1人や「著名なヘッジファンド運用者」とマドフ受刑囚 の事業を調査した会社を含む複数の対象から少なくとも6件の警告を 受けたにもかかわらず、「徹底した、監督能力のある」調査に結び付け ることができなかったと記した。さらに、詐欺を見破れたであろうト レーディング記録をSEC調査員がチェックできなかったことに受刑 囚自身が「仰天した」と同監察官に語ったことも明らかにした。

コッツ監察官は「多くの信頼性のある詳細な申し立てがあったに もかかわらず、SECは一度も適切にチェックすることもマドフ受刑 囚のトレーディングを調査することもなく、ねずみ講まがいの取引が 実施されていると判断する基本的で必要な措置も取らなかった」と指 摘した。

同報告書は、数十年にもわたった詐欺を見抜けなかったSECの 調査能力に関するものとしてはこれまでで最も包括的な内容で、規制 当局の徹底見直しを進める議員から注目されそうだ。

SECのシャピロ委員長は発表文で、「見逃した事実は引き続き 遺憾に思うが、市場規制や投資家保護のあり方を多くの意味で改革す るきっかけになった」と語り、執行や調査に関わる部門を総点検し、 寄せられる情報の扱いも改善させていると説明。「SECはやり方や 手順を見直し、欠陥に対処し、学んだ教訓を実行している」と述べた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE