東電債:3カ月ぶり10年債は完売-金利低下と選挙で慎重に起債運営

東京電力が3日に起債した10年物 の国内普通社債(SB)300億円の販売は順調だった。金利が低下し、 総選挙の最中であり、時間をかけて投資家の需要調査を行ったことが奏 功した。利回りの国債へのスプレッド(金利上乗せ幅)は最近、発行さ れた電力債の条件と同じ水準で決まり、直近の高格付け債と同様の条件 を引き継ぐことになった。共同主幹事証券や投資家が明らかにした。

事務幹事の三菱UFJ証券によると、東電債は第558回債で、表 面利率は1.425%、発行価格は100円で決まり、スプレッドは国債+ 12bp(1bp=0.01%)だった。東電が10年債を発行するのは、今年 5月29日の起債(300億円)以来、約3カ月ぶり。

主幹事は、三菱UFJ証券(事務)、大和証券SMBC、野村証券、 メリルリンチ日本証券が共同で務め、格付けは、ムーディーズのAa2、 スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)のAA、格付投資情報セン ター(R&I)のAA+、日本格付研究所(JCR)のAAAを取得し た。

東電は8月28日に主幹事指名を行い、共同主幹事は投資家への需 要調査を開始した。当初、国債+11bpから+13bpのレンジを提示して から、上限の13bp、下限の11bpを切り、最終的に+12bpで決まった。

電力会社の10年債では、今年7月以降、関西電力債、九州電力債 が、カーブ(利回り曲線)対比で+12bp程度で決まっており、今回の東 電債もこの流れを引き継いだものとなった。

事務幹事を務めた三菱UFJ証券デット・シンジケーション室担当 者は、国債金利が低下していることや総選挙の最中の起債運営だったの で、慎重に時間をかけて投資家の需要調査を行ったと語った。生保、投 信・投資顧問、中央の公的機関、地方の公的機関、系統下部、諸法人な ど幅広い投資家に販売できたという。

東電経理部担当者によると、同社の社債発行額で08年度の実績は 総額6700億円。09年度は総額3500億円を予定しており、今回の起債 で1500億円を消化した。調達コストは、表面金利の上限1.74%を下 回り、満足しているとコメントした。

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