米国株:4日続落、景気回復足踏みを懸念-ダウ30ドル安

米株式相場は4日続落。S&P 500種株価指数の4日連続下落は5月以来で最長。雇用と製造業受 注に関する指標を受け、景気回復の足取りが重いとの懸念が強まり、 売りが優勢になった。

給与明細書作成代行会社のオートマティック・データ・プロセ ッシング(ADP)エンプロイヤー・サービシズが発表した給与名 簿に基づく集計調査によると、8月の米民間部門の雇用者数は前月 比29万8000人減少。製造業受注額の伸びはエコノミスト予想を下 回った。これらを材料にウォルト・ディズニーやゼネラル・エレク トリック(GE)が下落した。

米連邦準備制度理事会(FRB)が2日公表した連邦公開市場 委員会(FOMC、8月11-12日開催)の議事録で、金融当局は景 気回復の強さについて「かなりの不透明感」があると見ていること が明らかになった。銀行株が軟化する一方、米国債が上昇し、10年 債利回りは約7週間ぶりの水準に低下した。

S&P500種株価指数は前日比0.3%安の994.75。ダウ工業株 30種平均は29.93ドル(0.3%)下落の9280.67ドルで終了した。

ファースト・ソース・インベストメント・アドバイザーズで運 用に携わるジェーソン・クーパー氏は「現在はすべてがばら色とい うわけではない。過去数カ月の上昇を考慮し、市場は上昇が続くか どうかについて慎重になっている」と述べた。

弱気度が増す

インベスターズ・インテリジェンスが実施した投資ニュースレ ターの分析によると、米国株への弱気度は2007年7月以来の高水準 となった。悲観的な著者の割合は8月26日―9月1日に24.1%とな り、前週の19.8%から増えた。一方、強気な著者は51.6%から50.6% に減少した。

S&P500種は3月9日につけた12年ぶりの安値から47%戻し ている。ブルームバーグの週間データによると、前週末現在で株価 収益率(PER)は約19倍と、04年6月以来の高水準だった。

クラリデン・ロイ(チューリヒ)の株式ストラテジスト、サン ドロ・ローザ氏は「強い上昇局面の後の一服だ。バリュエーション (投資尺度からみた適正株価)はもはや買いの好機を示していると は言えず、業績は株価を正当化するために増加する必要がある」と 指摘した。

金先物相場が大幅高となり、ニューモント・マイニングが9.3% 上昇。S&P500種の素材株指数の構成銘柄で上昇率首位となった。

銀行株

FOMC議事録は「大部分のメンバーは今年下半期の景気回復 のペースは緩やかになる可能性が高いとみており、すべてのメンバ ーがショックに対して依然としてぜい弱だとみている」と記述して いる。

S&P500種の銀行株指数は1カ月ぶりの低水準に沈んだ。議 事録では当局が信用損失が続く「リスクがかなり高い」とみている ことが明らかになった。バンク・オブ・アメリカ(BOA)が下げ、 サントラスト・バンクスなどが急落した。

ジョンソン・イリントン(ニューヨーク州アルバニー)のヒュ ー・ジョンソン会長はブルームバーグラジオとのインタビューで、 「株価はやや過大評価されているとの懸念が非常に強い。常識はま さに調整の時期と告げている」と指摘した。

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