NY外為:円上昇、7週ぶり高値-雇用悪化でリスク敬遠

ニューヨーク外国為替市場では円 が上昇し、対ユーロと対ドルで7週間ぶり高値。米民間部門の雇用者 数が予想以上に減少したことを受け、円への逃避が促された。

オーストラリア・ドルはほとんどの主要通貨に対して上昇。同国 の国内総生産(GDP)が4-6月(第2四半期)に予想に反して前 期比で増加し、年内の利上げ観測が高まった。円は韓国ウォンやノル ウェー・クローネに対しても値上がり。高利回り資産への需要減退が 背景。

BNPパリバ・セキュリティーズの通貨ストラテジスト、セバス チャン・ゲーリー氏(ニューヨーク在勤)は、「リスク回避の局面に ある」と指摘。「強気な投資家は持ち高を縮小させている。経済指標 は改善しつつあるが、市場が望むほどの改善は示していない」と述べ た。

ニューヨーク時間午後4時3分現在、円は対ユーロで0.5%高の 1ユーロ=131円51銭(前日は同132円19銭)。一時は7月15日 以来の高値、同131円4銭を付ける場面もあった。円は対ドルで

0.8%高の1ドル=92円17銭(前日は同92円92銭)。一時は7月 13日以来の高値となる同92円11銭に上昇。ドルは対ユーロで

0.3%安の1ユーロ=1.4271ドル。

ゲイン・キャピタル・グループ傘下のオンライン為替取引会社F OREXドット・コムのチーフ為替ストラテジスト、ブライアン・ド ーラン氏によれば、ドルは1ユーロ=1.4275ドルを割り込むと、同 水準に設定されていた売り注文を発動させ、下げ幅を拡大した。

円・韓国ウォン相場

円は対韓国ウォンで1.6%高。ノルウェー・クローネに対しては

0.7%値上がりした。キャリートレード(低金利通貨で資金を調達し、 高金利通貨などに投資する取引)の縮小観測が背景。日本の政策金利

0.1%に対し、韓国は2%、ノルウェーは1.25%に設定されている。

投資家の不安心理を映すボラティリティ指数(VIX)はこの日、 7月10日以来の高水準となる29.57に上昇した。同指数はS&P 500種株価指数の下落に対する保険の役割を果たすオプションの価格 に連動する。S&P500種は一時0.6%下げた。

米ADPエンプロイヤー・サービシズが発表した集計調査で、米 経済の7割を占める消費の回復が遅れるリスクが浮き彫りになり、円 は対ユーロで値上がりした。

民間部門の雇用者数

ADPの同調査によると、8月の米民間部門の雇用者数は前月比 29万8000人減少した。前月改定値は36万人減。ブルームバーグが まとめたエコノミスト32人の予想中央では8月は25万人の減少が見 込まれていた。

MFグローバルの通貨アナリスト、ジェシカ・ホバーセン氏(シ カゴ在勤)は、「消費部門に対する警戒が急速に高まれば、株式はち ょっとした売り浴びせにあうだろう。それはリスクに敏感な環境にお いてはドル高・円高を意味する」と述べた。

4日に米労働省が発表する8月の雇用統計を前に、ブルームバー グ・ニュースがまとめたエコノミスト79人の予想中央値では、非農業 部門の雇用者数は23万人減少すると見込まれている。予想通りであれ ば過去1年で最も小さいマイナス幅となる。失業率は9.5%に上昇す る見通しだ。

米連邦準備制度理事会(FRB)が2日公表した連邦公開市場委 員会(FOMC、8月11-12日開催)の議事録によると、住宅ロー ン担保証券(MBS)購入プログラム終了時の混乱を最小限に抑える ため、委員会はMBSの購入規模を縮小し、期限を延長する問題につ いて意見交換した。さらに、景気回復の強さに対し懸念を表明した。

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