9月1日の米国マーケットサマリー:円は対ユーロ続伸、株は続落

ニューヨークの為替・株式・債券・ 商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.4216 1.4334 ドル/円 92.85 93.12 ユーロ/円 131.99 133.48

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 9,310.60 -185.68 -2.0% S&P500種 998.04 -22.58 -2.2% ナスダック総合指数 1,968.89 -40.17 -2.0%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .90% -.06 米国債10年物 3.37% -.03 米国債30年物 4.19% +.01

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 956.50 +3.00 +.31% 原油先物 (ドル/バレル) 68.05 -1.91 -2.73%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では円が対ユーロで続伸。これで6 営業日連続高と、1月以来の最長となった。ドルも対ユーロで上昇し た。米株式市場で金融株が値下がりしたことから、安全逃避先として 円やドルが買われた。

オーストラリア・ドルは米ドルと円に対して下落。オーストラ リア準備銀行(RBA、中央銀行)が、「金融政策はなお適切」と 表明したことから、利上げへの期待が損なわれた。英国ポンドは対 ユーロで6月以来の安値水準。同国の製造業景気指数が予想に反 し低下した上、消費者信用残高が過去最大の減少幅を記録した。

TDセキュリティーズのチーフ為替ストラテジスト、ショー ン・オズボーン氏(トロント在勤)は「株式相場がかなり軟調のよ うだ」と指摘。「ドルと円はそれに支えられている」と述べた。

ニューヨーク時間午後1時15分現在、円は対ユーロで0.7%高 の1ユーロ=132円48銭(前日は同133円48銭)。ドルは対ユー ロで0.8%高の1ユーロ=1.4225 ドル(前日は同1.4334ドル)。 ドルは対円でほぼ変わらずの1ドル=92円 10銭(前日は同93円 12銭)。

◎米国株式市場

米株式相場は3日続落。製造業景況指数や中古住宅成約指数がエ コノミスト予想を上回ったものの、銀行の損失が続くとの懸念から売 りが膨らんだ。

ウェルズ・ファーゴは公的資金を近く返済することを表明したも のの、株価は2週間ぶりの大幅安。バンク・オブ・アメリカ(BO A)は6.4%安となり、構成するダウ平均を押し下げた。株価上昇の 幅とペースが行き過ぎだったとアナリストから指摘されたアメリカ ン・インターナショナル・グループ(AIG)とメットライフも急落 した。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価 指数は前日比2.2%安の998.04。下落率は8月17日以来で最大。節 目の1000を下回って終えるのは8月19日以来で初めて。ダウ工業株 30種平均は185.68ドル(2%)下落の9310.60ドルで終了した。

リッジワース・キャピタル・マネジメントのファンドマネジャー、 ドン・ワーデル氏は「銀行の先行きは2四半期前ほど暗くはないが、 まだ晴れてはいない。市場はこれまでの大きな上昇を維持できない」 と指摘した。

◎米国債市場

米国債相場は短期債を中心に上昇。最近の株価上昇は企業の業績 見通しに比べてペースが速過ぎるとの見方から株価が下落、投資家は 比較的安全とされる国債に買いを入れた。

この日発表された8月のISM製造業景況指数で、1年7カ月ぶ りに製造業の拡大が示され、7月の米中古住宅成約指数も予想を上回 る伸びだったにもかかわらず、2年債利回りは約6週間ぶりの低水準 を記録した。

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMC O)で世界最大の債券ファンドを運用するビル・グロス氏は、9月投 資見通しリポートで、米経済をリセッション(景気後退)脱却へと導 くのは住宅市場ではないと述べ、政策金利は長期間にわたって低水準 で据え置かれるとの見方を示した。

BNPパリバ証券の金利戦略責任者、ブレント・ベイガン氏は、 「この日の流れは明らかな質への逃避だった。株価に対する疑問から 多くの不安要素が持ち上がった。国債市場は強気な流れに逆らえな い」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後4時15分現在、2年債利回りは前日比6ベーシスポイント (bp、1bp=0.01ポイント)低下し0.91%。一時は7月22日以来 の低水準の0.90%まで下げた。2年債価格(表面利率1%、2011年 8月償還)は4/32高の100 6/32。10年債利回りは3bp下げて

3.37%だった。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は反発。8月の製造業景況指数が上昇し、 戦後最悪のリセッション(景気後退)からの脱却に貢献していること が示されたほか、7月の米中古住宅販売成約指数も改善し、金への買 いを誘った。

米供給管理協会(ISM)が発表した8月の製造業景況指数は

52.9と、前月の48.9から上昇。製造業活動の拡大と縮小の境目を示 す50を1年7カ月ぶりに上回った。全米不動産業者協会(NAR)が 発表した7月の中古住宅販売成約指数は前月比3.2%上昇し、市場予 想を上回る伸びを示した。

ヘリテージ・ウエスト・フューチャーズのアナリスト、ラルフ・ プレストン氏(サンディエゴ在勤)は「今朝方の米製造業の好調な指 標が金価格を押し上げている」と指摘。その上で、金相場が1オンス =960ドル超で終了すれば、同975ドルに向けた「トレンド形成が誘 発されるだろう」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 相場12月限は前日比3ドル(0.3%)高の1オンス=956.50ドルで 取引を終了した。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油相場は下落。2週間ぶり安値に下げた。金融機 関の損失拡大懸念を材料に米国株が下落したのが売り材料だった。

これまでの株価上昇は景気回復見通しを正当化できるペースでは ないとの見方が広がり、この日の米株式相場は下落した。またドルが 対ユーロで上昇し、商品投資の妙味が薄れたことも原油売りを誘った。

コンフランス・インベストメント・マネジメント(セントルイ ス)のチーフ市場ストラテジスト、ビル・オグレイディ氏は、「短期 的には株価が下げれば、商品もそれに追随するだろう。景気回復を示 す兆候はみられるが、実際の回復には時間がかかるだろう。それに回 復の兆しは、企業利益のさらなる改善に反映される必要がある」と述 べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物10月限は前 日比1.91ドル(2.73%)安の1バレル=68.05ドルで終えた。一時 は68ドルと、8月18日以来の安値をつける場面もあった。

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