米PIMCO、エール大基金をまねた投資戦略を検討-流動性に重き

ハーバード大基金の責任者をか つて務めたモハメド・エルエリアン氏が率いる債券ファンド最大手、 米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO) は、昨年リターン悪化の原因となった手元資金の逼迫(ひっぱく) を回避しつつ、米国で優れた運用成績を収める基金の戦略をまねよ うとしている。

大学の中でも特に潤沢な運用資金を持つ基金は、エール大学の デービッド・スウェンセン氏が開拓した戦略モデルを採用し、2008 年6月までの10年間、株価指数を上回る運用成績を挙げている。 同戦略モデルは、株や債券を削り、プライベートエクイティ(PE、 未公開株)や不動産といった売却しにくい資産を買い入れるという もの。

PIMCOの執行副社長、マーク・タボースキー氏はインタビ ューで、資産を迅速に売却して現金を調達できる柔軟性を求める投 資家に対応するため、同社はモデルの改善を図っていると述べた。

タボースキー氏は「08年の経験から得た教訓の1つは、流動性 は、われわれが以前思っていたより重要だということだ」と言明。 「われわれが策定している戦略は、より長期的な基金戦略に比べ流 動性に重きを置いたものになる公算が大きい」と語った。同氏は以 前、ハーバード大の基金を運営するハーバード・マネジメントの外 部マネジャーを監督していた。

ハーバード時代のリターンはプラス23%

PIMCOのエルエリアン最高経営責任者(CEO)は、PI MCOで新興市場運用担当を7年間務めた後、06年2月-07年12 月にハーバード大基金を運用した。その後再びPIMCOに戻り、 エルエリアン氏はタボースキー氏や、ハーバードの米債券投資責任 者マーク・サイドナー氏を獲得。サイドナー氏は先月からPIMC Oで働き始めた。

エルエリアン氏はハーバード大の運用責任者時代、07年6月 30日までの会計年度のリターンがプラス23%だった。エルエリア ン氏とともにPIMCOの最高投資責任者(CIO)を務めるビ ル・グロス氏は5月、ハーバード大やエール大の基金は、見込まれ る利益よりリスクの方が大きいため、ヘッジファンドへの投資など 非流動的な資産への投資を減らす必要があるかもしれないと語った。

PIMCOの8億ドル規模の「グローバル・マルチアセット・ ファンド」のプロダクト・マネジャーを務めるタボースキー氏は、 この基金戦略が以前は手の届かなかった高品質の商品を求める投資 家にアピールするかもしれないと指摘した。

同氏は先週の電話取材で、PIMCOは大学の基金より迅速に 資産を売買することが可能なため、この手法は一段と機敏になり得 ると説明していた。しかし、この投資計画に用いられる具体的な商 品や、投資家からの調達予定額についてはコメントを控えた。

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