ゴールドマンの景気見通しは誤り-チューダーなどマクロファンド3社

ヘッジファンドを運用するポール・ チューダー・ジョーンズ氏は、ゴールドマン・サックス・グループや モルガン・スタンレーが米景気回復の始まりを宣言したのは間違って いると思っている。

同氏が設立したチューダー・インベストメントのほか、クラリア ム・キャピタル・マネジメントやホースマン・キャピタル・マネジメ ントも米国株や債券相場が上昇するなかで弱気姿勢を取っている。米 政府支出が過去最大に膨らんだのは、景気が再び減速すると見越した もので、投げ売りが出るとみているためだ。これら3社は合計で資産 150億ドルのマクロファンドを運用している。マクロファンドは経済 予測に基づいて株式や債券、為替、商品を取引する。

クラリアムのマネジングディレクター、ケビン・ハリントン氏は 「景気回復が実際にあるとしても、持続可能ではない」とインタビュ ーで語り、「現状はスキージャンプ型リセッション(景気後退)のよう なものだろう。短期的な刺激を受けて上昇するものの、最終的には一 段の急降下が待っている」との見方を示した。

政府の対応によって米経済は大恐慌以来最悪の低迷から抜け出せ るとの期待感から株式相場は上昇、信用市場も回復してきている。米 S&P500種株価指数は3月に付けた12年ぶり安値から8月31日ま でに51%上げた。

しかし、チューダーは8月3日付の顧客向け書簡で米国株高を「弱 気相場の中での上昇だ」と指摘。家計所得の弱い伸びなどを理由に、 株高が継続する可能性は疑問だとした。

ゴールドマンとモルガンS

一方、ゴールドマンのシニア投資ストラテジスト、アビー・ジョ セフ・コーエン氏は8月17日、ブルームバーグラジオのインタビュ ーで、米リセッションは「今、終息しつつある」との見解を示したほ か、2010年の米成長率を2%と予想。モルガン・スタンレーのエコ ノミストらは過去1カ月で09年7-9月期の成長率見通しを引き上 げて年率4.8%としている。

資産の大半を債券で運用するクラリアムの今年1-6月期の運用 成績はマイナス6%。ホースマンはマイナス16.3%。チューダーの BVIグローバル・ファンドはプラス11%。ヘッジファンド・リサー チによれば、ヘッジファンド業界全体の7月の成績は株高を受けて5 カ月連続で上がり、平均でプラス2.4%となった。ただ、弱気姿勢の マクロファンドの一部は乗り遅れ、プラス0.6%だったという。

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