日本株は小反発、中国株安と円高の一服好感-精密など輸出関連買い

東京株式相場は小幅反発。中国株 が下げ止まったほか、外国為替市場で前日に進んだ円高が一服したこ とを好感し、精密機器や自動車、電機といった輸出関連株が買い戻さ れた。新型インフルエンザ被害の拡大を警戒する格好で、ダイワボウ ホールディングスなどマスク関連銘柄は急伸。

日経平均株価の終値は前日比37円53銭(0.4%)高の1万530 円6銭、TOPIXは同3.04ポイント(0.3%)高の968.77。

ちばぎんアセットマネジメントの桶矢雅嗣運用部長は、「前日に 世界株安の発端となった中国株が下げ止まったことで、ひとまず安心 感が広がった」と話した。

日経平均は8月14日以降、きょうまで13営業日にわたって上 昇、下落、上昇と交互に騰落を繰り返すことになった。方向感を欠く 展開が続く背景として、日産センチュリー証券ディーリング部の菊池 由文部長は「相場の見方について先高観と割高感が交錯しているほか、 9月第2週末11日に株価指数先物・オプション9月限の特別清算値 (SQ)算出を控え、権利行使価格でもある1万500円が強く意識 されている」点を挙げていた。

前日のニューヨーク商業取引所で、原油をはじめとする国際商品 相場が軒並み下げたことから、この日は商社や非鉄金属といった資源 関連株などに売りが先行。日経平均も安く始まったが、下げは限定的 で、午前10時過ぎからはプラス圏で推移した。

日経平均が浮上するきっかけとなったのは、日本時間午前10時 に中国で発表された8月の製造業購買担当者指数(PMI)の改善。 PMI指数が54.0と、前月の53.3から上昇したことを受け、中国 上海総合指数は4営業日ぶりに反発。上海指数は前日に6.7%安と 2008年6月以来最大の下げを演じ、市場参加者の間で警戒感が強か っただけに、日本株にもプラスに働いた。

海運反落で懸念強さも、外国人鈍く薄商い

ただ、ちばぎんアセットの桶矢氏は、中国ではこれまで経済成長 を優先してきたが、不動産や株式のバブル懸念から「金融政策を引き 締め方向に修正しつつあり、中国経済への懸念、中国株の不安定さは しばらく続く」と見る。実際、この日の日本株市場では景気敏感業種 の中でも前日堅調に推移した海運株が反落、国際商品市況安の影響で 商社を含む卸売株に加えて鉄鋼株も安く、指数の上値を抑制。中国不 安の根強さが垣間見えた。

テクニカル指標や需給面で、売りに押されやすい局面にあるとの 指摘もあった。野村証券の佐藤雅彦エクイティ・マーケットアナリス トは、日経平均の日足チャートが前日に長いひげを付けたことに着目、 短期的な調整局面入りを示すとした。需給面では、「一部で期待され ていた衆院選後の外国人投資家による買いが目立たない」と言う。

東証1部の売買高は概算で16億5264万株と、売買代金は1兆 2030億円と、ともに7月17日(16億4389万株、1兆246億円) 以来、約1カ月半ぶりの少なさ。値上がり銘柄数が880、値下がりは 636。業種別33指数は18業種が上昇し、15業種が安い。

TCMやくらコーポに買い、ベネッセ売られる

個別では、株式交換で日立建機の完全子会社となるTCMが東証 1部の上昇率1位。既存店売上高の好調や食材原価低減などで、今期 (09年10月期)業績予想を上方修正したくらコーポレーション、 ゴールドマン・サックス証券が投資判断を新規「買い」とした日信工 業がともに大幅高。前日に、北海道で新たに新型インフルエンザ患者 の死亡例が確認されたことを受け、シキボウやダイワボウHD、日本 エアーテックなどインフルエンザ対策関連も買われた。

半面、3-8月期の連結営業損益が従来予想を下回った公算が大 きいと、1日付の日本経済新聞朝刊で報じられた吉野家ホールディン グスが下落。クレディ・スイス証券が投資判断を「アンダーパフォー ム」に下げたベネッセコーポレーションは主力の大証1部で下落率1 位。新型インフル予防関連の新日本科学は連日のストップ安(値幅制 限上限の下げ)で比例配分され、東証1部の値下がり率1位。

ジャスダック指数が年初来高値

国内新興市場では、ジャスダック指数が前日比0.43ポイント (0.9%)高の50.92と小幅に7日続伸し、およそ半月ぶりに年初 来高値を更新。東証マザーズ指数は同9.09ポイント(2%)高の

457.61、大証ヘラクレス指数は同4.67ポイント(0.7%)高の

640.51とともに小幅に4営業日ぶり反発。

個別では、ハイブリッドカーや環境対応車の販売が堅調として、 10年3月期の連結最終損益が黒字に転じる見通しになった菊池プレ ス工業がストップ高。サイバーエージェント、クックパッド、ダヴィ ンチ・ホールディングスが上昇。半面、半導体業界向けの製品が低迷 し、2-7月期に連結最終赤字に落ち込んだトリケミカル研究所が急 落。応用医学研究所、日本通信、日本マイクロニクスが下げた。

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