ポーランドに再び投資家の熱い視線-通貨、株式、債券相場が好調

東欧諸国が金融危機に見舞われる との観測から、投資資金がポーランドから流出して5カ月がたった。 現在では、世界的なリセッション(景気後退)を免れるまれな国とし て、同国に資金が戻りつつある。

モルガン・スタンレーとパトナム・インベストメンツ、ブラウン・ ブラザーズ・ハリマンは、ポーランドの通貨ズロチの一段高を予想す る。ズロチは6%上昇し、対ユーロでの7月の上昇率が26の新興市 場通貨の中でトップ。シティグループは今週、ポーランド株の見通し を「オーバーウエート」に引き上げた。ワルシャワWIG20種指数は 月間ベースで2006年以来最長の上昇相場となっており、ポーランド 国債相場も旺盛な需要を背景に大きく上昇している。

ポーランドは、トゥスク首相がズロチ相場を支える姿勢を明確に するとともに、国際通貨基金(IMF)が206億ドルの融資枠を供与 し、欧州連合(EU)に加盟する10カ国の東欧諸国のなかで唯一プ ラス成長を達成したことから、投資先として再び注目されつつある。

パトナムのシニア・バイス・プレジデント、パレシュ・ウパダヤ 氏(ボストン在勤)は「ポーランドでは大きな変化が見られてきてい る。ファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)は昨年の貧弱な状態 から、現在は極めて良好となってきている」と述べた。同氏は、ズロ チが過小評価されていると指摘し、同社がユーロ売り・ズロチ買いを 計画していると語った。

トリプル高

10年物のドル建てポーランド国債相場は今月の発行以来上昇し、 同年限の米国債との利回り格差(スプレッド)は220ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)と、290bpから縮小している。

WIG20種指数は今月これまで9.6%高と、5カ月連続の上昇が 見込まれる。ズロチは対ドルで6.1%値上がりし、カナダ・ドルに次 ぐ上昇率。ブルームバーグのデータによると、最近の上昇を勘案して もWIG20種採用銘柄の株価収益率(PER)は14.4倍と他の新興 市場株に比べ割安となっている。シティのストラテジスト、アンドル ー・ハウエル氏は、ズロチ高と来年の1株利益の3割増で株式リター ンの拡大を予想する。

ブラウン・ブラザーズの通貨ストラテジスト、ウィン・ティン氏 (ニューヨーク在勤)は「ポーランドは投資先として不当に低い評価 を与えられた」と語る。同社はハンガリーのフォリントやチェコのコ ルナに対し年末までに上昇が見込まれるとして、ズロチ買いを推奨す る。

シティのハウエル氏は24日のリポートで、「東欧地域はマクロ経 済面で深刻な危機にひんしていた」とし、「連座制で、ポーランドもフ ァンダメンタル以上にたたかれた」と説明している。

モルガン・スタンレーのエコノミスト、パスクアーレ・ダイアナ 氏(ロンドン在勤)は「ポーランドは恐らく、欧州で今年、唯一プラ ス成長を達成するとみられ、それが投資妙味につながる」と語った。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE