東京外為:ドル軟調、アジア株全面高で避難的買い緩和-米GDP警戒

東京外国為替市場では、ドルが 午後の取引で一段安の展開となった。アジアの株式市場がほぼ全面高 となるなか、投資避難的なドル買いが緩和。加えて、国内輸出企業の ドル売り需要もあり、ドル安・円高に圧力がかかった。

三菱UFJ信託銀行資金為替部の井上英明グループマネジャーは、 好調な米企業決算と株高の流れを受けたリスク回避姿勢の後退で、海 外市場で円安が進んだものの、東京市場では月末の需給要因が影響し て、やや円の買い戻しに圧力がかかったと説明。一方で、この日の米 国時間に発表される4-6月期の国内総生産(GDP)の結果がよけ れば、株価の支援材料となり、「円がもう一段安の展開もあり得る」 とみている。

米企業の決算好調などを背景とした米株と原油相場の反発を受け て、リスク回避に伴う投資避難的な円とドルの買いが緩和した海外市 場の流れを引き継ぎ、東京市場は主要通貨に対してドル全面安の展開。 ユーロ・ドル相場は午後の取引で一時1ユーロ=1.4145ドルと、2 営業日ぶりのドル安値を付けている。

ユーロ・円相場は1ユーロ=134円台後半を中心に、前日のニュ ーヨーク時間午後遅くに付けた134円49銭に比べて円安に振れて推 移。一時は134円83銭まで円が水準を切り下げた。

一方、ドル・円相場は、対主要通貨でのドルと円の売りが交錯す るなか、この日は月末の国内輸出企業のドル売り需要が観測された。 このため、午後には一時1ドル=95円21銭と、ニューヨーク時間 午後遅くに付けた95円56銭からドル安・円高が進んだ。

米GDPを見極め

この日の米国時間には4-6月のGDP速報値が発表される。ブ ルームバーグ・ニュースがまとめた市場予想によると、前期比年率

1.5%減が見込まれており、1-3月期の同5.5%減から、減少ペー スが鈍化した可能性がある。

東海東京証券金融市場部の二瓶洋トレーディンググループマネジ ャーは、米景気回復の兆候が示されれば、需要増が連想されやすく原 油相場など商品市況の上昇につながると指摘。そうなれば、外為市場 では「リスク許容度の改善が期待され、ドルと円の売りに圧力がかか る」とみている。

前日に発表された25日終了週の米新規失業保険申請件数は増加 したものの、週間の振れをならした4週移動平均は55万9000件と、 前週の56万7000件から減少。また、18日終了週の失業保険継続受 給者数が、4月以来の低水準となり、雇用市場の底打ち期待が醸成さ れている。

さらに、ブルームバーグ・ニュースがまとめたデータによれば、 月17日以降に第2四半期決算を発表したS&P500種構成企業のう ち、4社に3社はアナリスト予想を上回った。平均で31%の減益な がら、アナリスト予想を9%上回っている。

アジア株堅調

前日の海外市場では、米企業の決算好調や雇用情勢の改善期待を 背景に、米株式相場が反発。株価の予想変動率の指標であるシカゴ・ オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX指数) は4営業日ぶりに低下した。

また、ニューヨーク原油相場も反発し、一時は6%高まで水準を 切り上げる場面もみられ、リスク資産向け投資を敬遠する動きが緩和 しているとの見方が生じやすい。

前日の海外市場では主要通貨に対して円がほぼ全面安の展開とな り、ドル・円相場は一時1ドル=95円88銭と、6日以来の水準ま で円安が進んだ。

この日は中国株を中心に、日本株などアジア市場の株価指数が軒 並み上昇。リスク選好的な動きが継続した。

一方、東京時間の朝方に発表された国内の経済指標では、継続的 な雇用の悪化や物価の落ち込みが示されたが、相場への影響は限定的 となった。

東海東京証の二瓶氏は、市場の目が国内のファンダメンタルズ (経済の基礎的諸条件)よりも、中国など「外部環境」に向いている と説明している。

--取材協力:吉川淳子 Editor:Tetsuzo Ushiroyama,

Joji Mochida

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