グローバル株ファンドで日本の存在感増す、バリューの網-新商品も

世界の株式に投資するグローバル ファンドの間で、割安感から投資魅力が高いと判断された日本企業が増 えてきたようだ。米国で長年運用されているバリューファンドでは日本 株の比率が2割を超え、MSCIワールド・インデックスにおける日本 の比率11%を大きく上回る運用が行われている。

ソシエテジェネラルアセットマネジメントは9月に、バリュー株投 資の王道を行く米国の「ファースト・イーグル・グローバル・ファン ド」のミラーファンドを日本で新規投入する。31日に関東財務局に届 け出た。同ファンドは純資産の24%を日本株に振り分けており、株式 市場で日本の優良企業の割安さが投資家から注目される可能性がある。

SGアセットの出川昌人社長は、世界の優れたファンド・マネジャ ーを見てきたが、中でも「ファースト・イーグル・グローバル・ファン ド」の運用チームは、「非常に明快な投資哲学と一貫した運用方針に基 づき、優れた運用実績を残している。今回初めて、日本の個人投資家に この運用手法を紹介できることは喜ばしい」と31日付のプレスリリー スで述べている。

「ファースト・イーグル・グローバル・ファンド」は米アンホール ド&S.ブライシュローダー社が運用し、長期的な絶対リターンの獲得 が目標。費用控除後の1979年の設定来上昇率は5月末時点で57倍と、 MSCIワールド・インデックスの7.9倍を大きく上回る。年次リター ンを見ても、マイナスはわずか3回で、安定した成績を上げている。

投資するのは、同社が算定した企業の本質的価値よりも、株価が 35-50%以上低い世界の割安銘柄。リスクコントロールを目的に金(E TFや金鉱株)や社債、転換社債も組み入れる。SGアセットの浜田直 之常務によると、長期投資で資産を増やすには、取り返しのつかない大 きな損失を出さないことが重要。資産保全に最も重要なのは「『分から ないものには決して手を出さない』というのが同社の投資哲学だ」とい う。

バブルの日本に投資せず、今は実質1位評価

過去の具体例として、1980年代後半の日本株のバブル時に、バリ ュー投資の観点から保有できる銘柄はなくなったとして日本株をすべて 売却したことが挙げられる。2000年のIT(情報技術)バブル時も、 IT関連銘柄には全く投資しなかった。日本株もIT関連株もその後暴 落しており、結果的に株価急上昇を目の当たりにしながら我慢して投資 しなかったことが運用成績にプラスに働いた。

「ファースト・イーグル・グローバル・ファンド」のホームページ によると、6月末の上位10銘柄のうちSMCが2位、ファナックが3 位、セコムが5位、キーエンスが6位、アステラス製薬が7位、あいお い損害保険が8位と、6つの日本企業が並ぶ。1位は、流動性のある保 険として常に一定水準を組み入れている「金」のため、SMCが実質1 位と言える。日本株の比率は24%で、1位の米国の28%に迫る。

純資産総額は6月末現在で169億ドル。残高急増により2005年3 月に新規の買い付け申し込みを停止し、2008年1月に再開した。SG アセットが今回設定するのは、追加型投信「日興SGレジェンド・イー グル・ファンド」。設定日は9月11日で、当初募集額の上限は2000億 円。日興コーディアル証券が販売する。

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