債券は下落、株高や入札に向けた売りで-長期金利1カ月ぶり1.4%台

債券相場は下落(利回りは上昇)。 景気回復期待を背景に株式相場が堅調に推移したことに加えて、来週の 利付国債入札に向けた売りが相場を押し下げた。新発10年債利回りは 約1カ月ぶりに1.4%台に乗せた。

JPモルガン証券シニア債券ストラテジストの徳勝礼子氏は、「景 気回復ムードが出ている中では、債券に押し目買いは入りにくい。円金 利スワップ絡みで超長期債に売りが出たことも圧迫要因」と述べた。

東京先物市場の中心限月9月物は、前日比変わらずの138円46銭 で始まった後、すぐに日中高値138円50銭をつけた。その後は売りが 優勢となり、一時は46銭安の138円00銭まで下落して、24日以来の安 値をつけた。結局、34銭安の138円12銭で終了した。日中売買高は3 兆1404億円。

株式相場の堅調ぶりが債券の売り材料となった。日経平均株価は前 日比191円62銭高の1万356円83銭と、連日で年初来高値を更新。T OPIXは約19年ぶりに11連騰を記録した。

東海東京証券債券部長の伴雄司氏は、円金利スワップ市場で超長期 ゾーンに払い(債券売り相当の取引)が出て、超長期債に売りが出たこ とや日経平均が1万1000円をうかがう強地合いになっていることを背 景に挙げ、「月末の年限長期化への買い期待があったが、10年債利回 りが1.4%で止まらなかったのでヘッジ売りも出た」と語った。

新発10年債利回りは1.415%

現物債市場で新発10年物の302回債利回りは、前日比横ばいの

1.39%で開始した。その後は、徐々に水準を切り上げ、一時は2.5ベー シスポイント(bp)高い1.415%と、6月24日以来の高水準を付けた。 いったんは1.41%を付けたが、午後4時10分現在では1.415%で推移 している。

バークレイズ・キャピタル証券チーフストラテジストの森田長太郎 氏は、来週8月4日に10年債、6日には30年債の入札を控えており、 「割高修正もあって10年債にヘッジ売りが出やすい」と述べていた。

超長期債も下落。新発20年債利回りは一時3bp高い2.155%、新 発30年債利回りは4bp高い2.34%までそれぞれ上昇した。岡三アセッ トマネジメント債券運用部長の山田聡氏は、「株価が内外市場とも予想 以上にしっかりしていることが、債券市場でも長めの年限の金利上昇圧 力につながっている」と説明した。

一方、山田氏は、雇用や物価関連の指標を見る限り、国内株高の持 続性にはやや懐疑的な見方もあると指摘。そのうえで、「新発10年債 利回りが1.4%台に乗せてきたので、ここからは投資家の実需買いに支 えられる展開」と語った。

全国コアCPIは過去最大の下落率

総務省がこの日に発表した6月の全国コアCPIは前年同月比

1.7%低下と4カ月連続のマイナス。下落率は前月(同1.1%低下)を 上回り、統計を開始した1971年以来の最大を更新した。7月の東京都 区部コアCPIは同1.7%低下だった。ブルームバーグの予測調査によ ると、6月の全国CPIコア指数、7月の東京都区部コアCPIはいず れも前年比1.7%低下の予想だった。

一方、6月の完全失業率は5.4%と前月から0.2ポイント上昇し、 過去最高の5.5%に迫った。6月の有効求人倍率は0.43倍と前月を

0.01ポイント下回り、2カ月連続で過去最低を更新した。6月の家計 調査によると、2人以上の世帯の消費支出は前年同月比0.2%増と2カ 月連続で増加した。

クレディ・スイス証券チーフエコノミストの白川浩道氏は、全世帯 の実質消費支出に関して、4-6月期平均では前期比0.4%増加、年率

1.6%増加と推計。「国内総生産(GDP)ベースの実質個人消費も3 四半期ぶりの前期比プラスに転じる可能性が高い」と予想している。

--取材協力:赤間信行 Editor:Hidenori Yamanaka,Joji Mochida

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