米国株:反発、決算を好感-S&P500は9カ月ぶり高値

米株式相場は反発。S&P500 種株価指数はほぼ9カ月ぶりの高値を付けた。モトローラやマスター カードの決算が予想を上回り、新規失業保険申請件数が6月の水準以 下にとどまったことから、買いが優勢になった。

モトローラは9.4%高と、昨年11月以来で最大の上げ。人員削 減が奏功し、損失はアナリスト予想よりも小幅だった。マスターカー ドは3%高。利益がアナリスト予想を11%上回ったことが買いを誘 った。ゼネラル・エレクトリック(GE)は6.9%高と、4月以来の 大幅高となった。新たな銀行規制下でも同社が金融部門を維持できる との思惑が背景。

S&P500種株価指数は前日比1.2%高の986.75と、終値ベ ースでは昨年11月4日以来の高水準。ダウ工業株30種平均は同

83.74ドル(0.9%)上昇の9154.46ドルで終了した。

RBCキャピタル・マーケッツのグローバル調査部門の共同責任 者、マーク・ハリス氏は「景気回復という上げ潮がすべての銘柄を押 し上げている。悪いニュースの度合いが弱まっている現状はその持続 性を強めつつあり、希望と楽観が高まっている」と述べた。

主要500社

S&P500種のセクター別指数は全10種が上昇。失業保険統計 を受け、景気安定に伴って失業増加のペースが鈍化しているとの見方 が強まった。25日に終わった1週間の新規失業保険申請件数(季節 調整済み)は58万4000件と、前週から2万5000件増加した。失 業保険継続受給者数は3週連続で減少した。

キャタピラーや3Mなど予想を上回る決算発表が相次ぎ、S&P 500種とダウ平均は10日以降、12%上昇している。ブルームバーグ のデータによると、S&P500種構成銘柄の過去1年の業績を基にし た株価収益率(PER)は16.7倍と、昨年9月以来の高水準となっ た。

ブルームバーグがまとめたデータによれば、6月17日以降に第 2四半期決算を発表したS&P500種構成企業のうち、4社に3社は アナリスト予想を上回った。平均で31%の減益ながら、アナリスト 予想を9%上回っている。

モトローラ、マスターカード

モトローラは9.4%高。一部項目を除くベースの1株当たり損失 は1セントと、アナリスト予想の4セント損失よりも赤字幅が膨らま なかった。

電子決済ネットワーク世界2位のマスターカードは3%高。手数 料引き上げや決済件数の増加が寄与し、1株当たり利益は2.68ドル と、アナリスト予想(2.42ドル)を上回った。同様にアナリスト予 想を上回る決算を発表したビザは0.6%高。

GEは金融部門維持か

GEは6.9%上昇。米下院金融委員会のフランク委員長(民主、 マサチューセッツ州)は29日のブルームバーグ・ニュースとのイン タビューで、金融部門や産業融資会社を既に抱える企業は連邦準備制 度理事会(FRB)の監督を受けることなく、そうした部門の保持が 認められるべきだと語った。

ゴールドマン・サックス・グループがGEの投資判断を「中立」 から「買い」に引き上げたことも支援材料となり、一時は9%高とな った。ただ、クレジットサイツが、景気が予想以上に悪化した場合、 GE金融部門には向こう2年間で最大147億ドルの増資が必要にな るとの見解を示したため、伸び悩んだ。

予想上回る決算

S&P500種構成銘柄でこの日、決算発表を予定していたのは 49社。グッドイヤー・タイヤ&ラバー、保険大手ハートフォード・ ファイナンシャル・サービシズ・グループ、カジノ会社ウィン・リゾ ーツが発表した決算はそれぞれ予想を上回り、株価は上昇率で上位に 入った。

インベスコ・エイム(運用資産3480億ドル)のシニア市場スト ラテジスト、フリッツ・マイヤー氏は、ブルームバーグテレビジョン とのインタビューで「企業はこの景気下降局面で非常にうまくコスト を抑制したため、利益は急速に回復するだろう。失業保険統計はリセ ッション(景気後退)から脱し、景気が回復に向かっていることを恐 らく示唆している」と語った。

ダウ・ケミカルが予想を上回る決算を発表したことに加え、金属 相場が上昇したため、素材株指数は3%上昇。S&P500種の全セク ター中で上昇率トップとなった。

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