ソニー:まず100億円出資、シャープとのパネル共同生産

大阪府堺市の新工場で液晶テレビ 用パネルを製造・販売する共同出資会社の設立に向けてシャープと交 渉を続けていたソニーは30日、契約を結んだと発表した。ソニーは当 初100億円を出資し12月29日付で新会社を設立する。

ソニーの出資比率は7.04%。その後段階的に高めて、11年4月末 までに最大34%まで引き上げる。ソニーの神戸司郎広報センター長に よると、34%出資時のソニーの総投資額は約680億円となる予定。新 工場の総投資額は約4300億円にのぼる。

堺工場の生産能力はマザーガラスで月7万2000枚。稼働当初は3 万6000枚。ソニーは今後、出資比率に応じて境工場からパネルを購入 するが、供給開始時期については公表を控えた。シャープとソニーは 今後、液晶モジュール用部材の共同開発も検討を進める。

両社は当初、6月末までの合意を目指していたが、出資時期や投 資額、供給条件などで折り合いがつかず、協議が長引いていた。会見 した大根田伸行最高財務責任者(CFO)は、なかなか成約しなかっ た背景について「テレビの数の伸び具合がどの程度になるかが最大の 関心事だった」と話した。

世界テレビ数量は1割増へ

世界のテレビ市場について、大根田CFOは「単価の下落がある ので金額的には伸びない」とみる。一方で数量ベースでは年10-12% 程度の増加を予想しており、「今年は1億3000万台を見込み、しばら く年2000万台ずつ上がっていくだろう」との見方を示した。市場拡大 に備えて、パネル調達先として韓国サムスン電子との合弁会社に加え、 シャープとの合弁も加わることで「安定供給につながる」としている。

また大根田CFOは「これまでは値段を下げてまで数を追うこと はやらなかった。ソニーの次のモデルは商品力が強いので、市場の伸 びよりも高い伸びを想定している」と話し、「12-13%のシェアは着実 に上げていこうと思う」と語った。

両社は08年2月、シャープが66%、ソニーが34%を出資する新 会社を09年4月に設立すると発表。昨秋以降の景気悪化で液晶テレビ 需要が低迷したため、09年1月には設立時期を10年3月に延期。09 年4月にはシャープが09年10月に単独で稼働させることを決めてい る。

シャープは液晶パネル需要の好転を背景に、主力の亀山第2工場 (三重県亀山市)がフル稼働しており、堺工場もソニーとの共同生産 で稼働率の向上を目指す。ソニーは市況の回復動向を慎重にみながら、 投資リスクを最小限に抑え、事業の採算改善を急ぐ。

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